「あ、あ、や、あああ、ん、ひ、ひぎっ、あー、んぐ」
「…はっ、シズちゃん、ちょっとちゃんとしてよー」
「はっあ、あーっ、あーっも、も、ゆるし、ひいっ」


こわれる、こわれると騒いでいたのはさっきまでだった。
今となってはもう、身体を貫く衝撃に身をゆだねて喘ぐだけだ。

煽ったお前が悪い。そう思ったから、好きに抱いているだけだ。
座位で小一時間程度揺さぶって、寝室に移動した。指で舌で弄くり回したのは、何時間くらいだろう。
眠るのも許さず、ただひたすら微弱な快感をあたえ続けた。
それから、やっと挿入したのがついさっきだ。夜が明けかけていた。


小さな身体がガクガクと震え、半分気を失いかけた顔からは血の気が失せている。
それでも快感は感じるのだろうか、未だに静雄は勃起していた。

先ほどまで散々舐めまわした太ももを強く掴み、足を広げさせると体制が変わり、当たる位置も変わったのだろう、あえぎ声が悲鳴のように強くなった。


「あーっ、やだあ、も、ほんとゆるし…ふええ、え、ひううっ」
「なんで?きもちいでしょ?好きでしょ?」


とうとう本格的に泣き出した静雄を揺さぶりながら観察する。
泣き顔は本当に子供のソレだ。幼い。
けれどその口から漏れ出る悲鳴は確実に色を含んでいるし、子供らしい丸みを残した身体には情交の跡がしっかりと色づいている。アンバラスな光景は、臨也を簡単に煽った。

「いきたい?」
「やだ、んぎっひーっひ、いきた、ぐ、なっない…っいきた、いきたくないい、こわ、いいっひあああっ」
「なんで?」
「だ、って、ったら、しんど、きもちわるっんやっも、ぎしぎ、し、すんのやだああっ」
「お小遣いほしいんでしょ?」
「い、らないからあっゆる、ゆるひ…あ、あ、あ、あ、っやああああっ」


一層深く繋がって、中を抉るように腰を押しつけるといやだいやだと鳴き叫びながら静雄は達した。
ただでさえ狭い中が大袈裟に痙攣し、その圧迫感に臨也も静雄の中に精を出す。
搾り取るような動きを繰り返す中をゆるゆるとまだ刺激するが、もう限界だったのだろう。
静雄は気を失ったまま目を覚まさなかった。











臨也のベッドで疲れきって死んだように眠る小さな体を簡単にシーツで拭い、臨也は眠るその手に紙幣を握らせる。
相場よりずっと多い金額だ。目を覚ましたら、この子供はどうするだろう。
酷い目にあった、助かったと思うんだろう。
そして鶏のように喉元を過ぎた熱さを忘れて、この多すぎるお小遣いに喜び震えるのだ。

そして、それがなくなった時に、迷うだろう。
汚い男に何回も貫かれる、あの本能的な嫌悪感。
そして、それと一緒に天秤にかかるのが、臨也との濃密すぎた情交と、握った札束の厚み。
どちらを選ぶこともできるだろう。
静雄ならどちらを選ぶだろう。
ああ、今回の過ぎた快感に恐れおののいてこの仕事から手を引くことだって考えられる。
なんでもありうる。なんでもだ。

だから人間はおもしろい。



鼻歌でも歌いそうに上機嫌でシャワーを浴びる臨也に、外から控えめな声がかかった。



「いざやあ…おれもあびたい」





――そうだ、この可能性は考えていなかった。
彼は快楽の虜になったのだろうか、それともやはり金につられて、それとも、それとも。
あれだけの恐怖を身体で受けたにもかかわらず、数時間もしないうちに次のアクションを起こしてくるなんて事は、考えもしなかった。

臨也は歓喜する。
この子供は俺の予想を上回るかもしれない。



「…ああ、おいで?」





しばらくは、退屈しないで済むな。
臨也は紅い目をうっとりと細めて―――扉を開けた。








/永遠おにごっこ様に提出物。
テーマは『売春』でした。



あきゅろす。
無料HPエムペ!