その後のはなし



クマみたく大きなって表現するにはちょっと細すぎる背中だ、けど彼の正体を知ってる人間なら多分みんなわかると思うこの気持ち。
でかい背中、自信があるからとかそんなのとは違うけれど迷わない背中だ。背中だった。


(ちっちゃくなっちゃって)


ぼんやりと石段にへたりこんだその背中はずいぶんまるくて小さい。後ろから蹴り倒してやろうかって蹴って落とした所で擦り傷位で済むんだろうなあむかつく。なんかむかつく。

ため息吐いて、ぱさぱさの金髪が揺れる。
なんか寂しそう。
なんかむかつく。




「いざやくんよぉ」


ちっちゃい背中が喋った。
つか気付いてた訳シズちゃんの癖に。ちょっとびっくりした。

「なあにシズちゃん凹んでんの?明日は空から自販機が降るね!気持ち悪いなあってか公害も公害じゃんやだーシズちゃんの人殺し」

「うっせ」

「…重傷?」



知ってるけどね。シズちゃんがなんでたそがれてるかとか。

今は誰に傍にいて欲しいのか、とか。

それが、



「…うっせ」





ほんとむかつく。




ちっちゃい背中で良いから、こっち向いて欲しいって思ったこの腐った脳みそ、が。









/しずおさんかわいいよしずおさん(・ω・)









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