夕焼けこやけ
殴られた回数は覚えていない。
蹴られた回数は覚えていない。
いつも顔を合わせたらとりあえず暴力。
血なんて見飽きた。
原因は色々。
大体は僕の預かり知れないこと。
つまり八つ当たり。
そんな彼を可哀想だと思う。
と、
「そんな目で見るな」
と、腕を振り下ろされる。
四つん這いに転がされて、手首までアナルに埋まる。
痛みは感じない。
感じているが、痛みを表現するのにいい加減疲れただけ。
獣のような呻きがもれるだれ。
胸が潰れそうに痛くて涙が零れるだけ。
殺したいとは思わない。
離れたいとは思わない。
だっていつも最後に抱き締められるから。
泣きながら謝られるから。
そんなことするくらいなら最初からしなければいいんだ。
(そろそろ帰ってくる時間)
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