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02






「神楽ちゃん、ついてる」
「んむ、」

ご飯粒を指でとり、自分の口へと運んだ。
口いっぱいにいれたご飯でほっぺたが膨らんでハムスターのようだ。
よく噛んでねと頭を撫でてやると神楽はにこりと笑った。
つられて微笑むと、強い視線を感じとる。神楽の隣に座る銀時がご飯茶碗を持ってこちらを見ていた。

「親子みたいだなぁ」

にまにまと締まりのない顔。よく見ると頬っぺたに神楽同様ご飯粒がついていた。

「新八がマミーアルか?」
「そうだよ新八がマミーでお前が娘だよ」
「銀ちゃんはなにアルか?」
「それは〜やっぱりぃ、」

さらに締まりのない顔でこちらを見る銀時にはぁ、と溜め息を吐く。

「ただの居候ですよね」

にこりと微笑んで神楽の空になった茶碗にこんもりとご飯をよそう。
茶碗を受け取った神楽はそれを一口で食べた。食事に集中しようとご飯茶碗を持った時、銀時が立ち上がった。

「ちょ、ちげぇーよ!パピーがいねぇじゃん!」
「パピーは出稼ぎに行ったアル」
「なんだよ!あぁーあいいよ俺はどうせ居候だよォォ」

神楽の一言に銀時は拗ねたようだ。ムキになってそう叫ぶと着席してガツガツとご飯を掻き込んだ。
そんな銀時を見遣るとほっぺたがぱんぱんに膨れていた。口周りにご飯粒が先程よりもプラスされている。
あぁーあ、と呆れながらもくすりと笑んだ。
まったく世話のやける。
新八は茶碗を机に置いて腰を浮かせ銀時に近付く。そして、頬を撫で口端に付いていたご飯粒を指で取り、口に持っていった。
新八の突然の行動に驚いたのか銀時は目を見開いて固まる。

「銀さん、一家の大黒柱なんだからだらしなくしていちゃダメですよ」
「まったく仕方ないパピーネ」

呆れたように呟く神楽と顔を見合わせ笑った。ほんと世話のやけるパピーだ。






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