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Honey Days

フロントに行くと誰もいず、呼び鈴を押した。


チーン


少し待つと20代後半くらいの優しそうな人が出てきた。

「どうなさいましたか?」

「あの、今日から入寮する長谷冬真というんですが…」

「はい、伺っております。少しお待ちください」

その人はにこっと微笑んでまた戻って行った。
言われて待っていると、その人が何かを待って戻ってきた。

「私はここの受付と寮の事務関係をしております、本宮 圭悟[もとみや けいご]と申します。これからよろしくお願いします」

そう言って顔を下げるので、俺も慌てて頭を下げた。

「こちらこそよろしくお願いします」

「こちらのカードが部屋の鍵になります。こちらで食堂で食事ができますので無くさないようにお気をつけください。部屋はオートロックですので、お出かけの際にもお忘れになりませんように。お部屋は508号室です」

そう言って差し出されたカードを受け取った。

「こちらは寮則等が記されていますのでまたお読みください。こちらは寮の案内表ですのでまたお読みください」

と、今度は冊子のようなものと案内表を渡された。
その両方を受け取っていると後ろから名前を呼ばれた。

「長谷冬真くん?」

誰だろうと振り向くとそこにはキレイな男が立っていた。
うわ〜煌咲先輩も美形だったけどこの人も別の美形だなぁ…
ぼけ〜っと見上げていると、そのキレイなお兄さんが近付いてきた。
その時、周りの生徒達の「きゃーっっ」という甲高い声が響いた。
ここ男子校のはずだろ?!なんだこの高い声は?!
俺はギョッとしたけど、キレイなお兄さんは気にする風もなく俺の前に立った。
う゛…この人もでけぇ…

「本宮さん、この方にもう鍵を渡されてしまいましたか?」

「はい、508号室です」

「すみませんが、この方は秀護様の元へお連れします」

「え、煌咲様のところにですか?」

「はい」

俺を挟んで頭の上で会話をしないで欲しい…
くぅぅ!ぜってぇ身長伸ばす!
俺がまたもや闘志を燃やしていると、二人の話がついたのか俺に話しかけてきた。

「長谷くん、部屋へ案内しますね」

キレイなお兄さんはそう言ってにっこり笑った。
笑顔もキレイな人だなぁ。

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