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大人日乱
4.


いやいやそんな筈はないだろうと、さすがに頭の中では否定しつつも。
穏やかに笑う松本を目の前にして、何がなにやらわからなくなる。
あの日、笹に願った松本の『願い』はとうとう叶うことはなかった。
――そう思っていた。
今まで、ずっと…。
だが、そうではなかった?
叶っていた?
(つまりは、そう云うことなのだろうか?)
今尚酷く戸惑いながら。
…嘘だろう、と。
反芻しながら、手を伸ばす。
抱き着く松本の肩を抱き寄せる。
その華奢な身体を縋るように抱き締めた俺へと頭を傾けて、頬擦りをして。



「お誕生日。おめでとうございます、隊長」



ふうわり微笑む松本を。
この腕に抱き留め、こみ上げる感慨。
何百回と繰り返してきた、『今日』と云う日を。
そしてこれからも、この先も…きっと。
繰り返されてゆくだろう、共に在る日々。
あの日松本が願った通りに叶えられてゆく。
これからも…ずっと。



「ありがとう、松本」

そんな、こみ上げる感慨のままに口にした俺に、笑みを象った松本のくちびるが、再びやわと押し当てられる。
長くて深い、くちづけを交わす。





(――嗚呼、これを『幸せ』と呼ばずして何と呼ぶ)





end.


時期外れにも程がある、七夕ネタにて失礼します(w; 色んな意味でやっつけ感が否めなくってすみません(汗)
実はこれ、某EJINさん(笑)の『XS』を読み返していて、何となく思いついたコネタであります。あい、すみません;;
相変わらずのすれ違い両片想い気味なふたりばかりですみません。そんなふたりが大好き過ぎててホントすみません☆
永久にも近い年月の中、いろいろあって…だけどそれでもお互い傍にいる。幸せを分かち合っている。そんな日乱が書きたかっただけなんです。
と云うわけで、日番谷隊長今年もお誕生日おめでとうございましたー!!!\(^o^)/ 来年はもっと精進します;;(平謝り) 11.12.20 up

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あきゅろす。
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