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年下やら年上やら
年下の僕は年上の君と




"戦士は策士と"






「…やッやめ…っ!」

「耳障りだ」

「ギャア…!」


僕は今日も目障りな群れを咬み殺した。
最後まで命乞いするシブトイ輩もいたけど、構わず咬み殺した。


……、ちょっとすっきり。


何だか最近、ちとせとか沢田綱吉とかその辺が騒がしい上、満足にそいつらを咬み殺せないからイライラしていたんだ。

…沢田が咬み殺せないのは赤ん坊が手を回しているからで、

ちとせを咬み殺せないのは……、


特に理由はないけど、しいて言うならタイミングが合わないってとこかな。



―――――――……




「私ね、同い年の男の子と付き合う事にしたの!」



「…うん、………?」


あれ、何だろうこの違和感。


これは―――……、
………アレだ。

なんか、咬み殺したはずの輩が無傷で復活してきた…みたいな。
しかも全力疾走で逃げられて唖然としちゃって咬み殺し損ねたかんじ。



「うん!なんか、私の好きだった人に告白されちゃってさっ!」


「へ、ぇ……」


……おかしい。

彼女は僕が…………、

いや、止めよう。
なんだか僕が自惚れてるみたいじゃないか。



「そぉなの!えへへ…っ!あ、これからは応接室に来る回数が減るかもだけど!」

ちとせはニコニコ、楽しそうに笑っている。

いつもには無い華やかしさがあるような気がして、それが自分には出せないことが悔しい。


「そう、いいんじゃない」


また何となく淋しいような気がしたけれど、彼女がいなくなれば前までの生活に戻れると思ったから、

……何も言わなかった。



――――――――……


だから、最後に。

ちょっとだけ…なら、
いいかと思ったんだ。



「ねぇちとせ、ちょっと買い物に付き合ってくれない?」

僕は思い切って、ちとせを誘ってみた。
いつもならそんな、破廉恥なことはしない僕だけど、最後だと思って頑張った。


「ん、いいよ!何買いにいくの?」

「万年筆のインクをね」


いつもどおりいつもどおりを心掛けて、椅子に掛かった学ランを手に取った。


「よーしっ!ついでに私もお菓子買っちゃおー!」


「……うん、」


本当は、「それは校則違反だよ」って言おうとしたけど、彼女は違う学校で、彼女の学校での事なんて知らない。


……そう、か。

よく考えたら僕は、彼女の事を何一つ知らないんだ。


なんて、皮肉なんだろう。

彼女がいなくなると分かってから、彼女の事を知りたいと思うなんて。



「あ、最近あったかくなってきたね!」


「…うん。」



―――――………、

"知りたい"は、
いつから、
"好き"に変わるんだろう。



「ちとせ、手繋いで」


「…!え、うん…?」



彼女は驚いてた。

でも、お願い、
僕の我が儘を許して。


最初で最後、だから。


どうか今だけは、
この手に感じる君の熱が、
冷めない事を祈らせて。



―――――――――……



「…とか言いつつ?」


ちとせは雲雀と別れたあと、ひとり教室でニヤニヤと笑っていた。


「さーあ!きょん選手、どう出るのでしょうか!」

私が付き合う事になって、応接室にも来なくなって、
少しは寂しがってくれるだろうか?


飴と鞭?
弾圧と譲歩?
押してダメなら引く?


なんだろう、分かんない。

……けど、
なんか大人になった気分!


気付いてる?

好きな人、じゃなくて
好きだった人、って言ったの……。

付き合うなんて嘘だけど、きょんちゃんが寂しがってくれたら嬉しい!

から私も我慢する!


――――――――……



君と離れた距離が、
すごく遠い気がした。




continue…

あらら、ららら?

すいません…orz

批評を受け付けております!
この文キモイ!とか、
意味が理解不能!という
実直な意見お待ちしております!




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あきゅろす。
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