10万筆頭お礼小説:携帯獣+αと逝く
フラグの方からやって来た。
ここで限界が来た。
「ぶははははははは!」
「………おい」
射殺さんばかりに睨んで来るがそれどころではない。
あの、あの鬼畜代表生臭坊主の玄奘三蔵が!
「だっ、おま、ひゃひゃひゃひゃ!ピカチュウに、負けてやがr「もういい、黙れ」無理wwwwww」
「草を生やすな。内藤かてめぇは」
黙れという方が無理な話である。
傲岸不遜を体言するこの男が電気鼠に振り回される様。
これが笑わずにいられようか。
私はしばらくそのまま狂ったように笑い続けたが、頬を掠める鉛玉によって強制的に黙らせられることとなった。
そして漸く、始まりの地より旅だったのだった。
上空より発見した町───カラクサタウン────に降り立った私達を迎えたのは、長閑な町並みに似合わない人だかりであった。
「何だこれ」
「知るか。何か始まりそうではあるが」
人だかりの向こうには白い頭巾に白い衣の集団。
そして一際豪華な衣装を纏った、緑の巻き髪の男……って待て。この町でこのような集団ってまさか。
「────ワタクシの名前はゲーチス、プラズマ団のゲーチスです」
朗々と響く、演説に馴れた男───ゲーチスの声。
「……最悪のタイミングじゃないかコノヤロウ」
「如何にも黒幕臭のする野郎だな」
「……慧眼だよ、三蔵」
「ポケモンにおいて何とか団と来れば決定じゃねぇか。最悪のタイミングと言ったが、あれはどういうことだ」
「あー……」
思わず天を仰ぐ。
背後ではゲーチスのポケモンの解放を呼び掛ける演説が続いている。
「今この時、主人公が世界との邂逅するんだよ」
則ち本当の意味での物語の始まり。
伝説への誘い。
今この瞬間が、主人公をただの新米トレーナーから世界を左右する存在へと導いたのだ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!