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10万筆頭お礼小説:携帯獣+αと逝く
任天堂ネタ切れしてるなぁと思う今日この頃。

背後の叢が動いた。

振り返るが姿は草に隠れて見えない。

「小せぇな」

「うん。動物か何かかね」

三蔵の意見に同意する。叢に隠れて見えないことからして大きさはたいしたことないことが予想される。

しかし油断はできない。

例え大きさがそれ程でもなかろうと、蝮などの毒蛇の類いともなればは話が別だ。

今回がそれとは限らないが、油断は命に繋がる。気は抜けない。


叢を注視する。

蠢くそこから飛び出したのは────


「キャルルル!」


「…………」

「…………子犬?」

「……だな」

予想外にも出て来たのは、なんとも可愛らしい子犬だった。

艶のある薄茶と濃銀灰の毛並みはヨークシャーテリアのそれに酷似している。

しかしながら顔つきはテリア特有のそれではなく凹凸の少ない平坦な目鼻立ち……あれ?これどっかで見たような。


「う"ー…」

「おい、威嚇されてるぞ 」

「あ、本当だ。噛まれても面倒だし逃げるか」

「そうだな」

こういう場合の無駄に息が合う私たち。

すたこらさっさとその場を後にした。


待てよ?叢、ヨークシャーテリアっぽい何か、逃げる……………あ。



「三蔵」

「何だ」

「ここが何処だか分かった」

ヨークシャーテリアもどきを捲き、叢から離れたところで私は切り出した。

「言ってみろ」

「イッシユ地方」

「…何処だそれは」

「ポケモンの地方の一つだよ」

そう、ここは日本が世界に誇る有名ゲームシリーズ『ポケットモンスター』の世界だ。

そしてイッシユ地方は『ポケットモンスター ブラック ホワイト』の舞台となっている世界である。

『ポケットモンスター
ダイヤモンド パール』以来四年ぶりの新作で、新たなポケモンが多数登場している。

また、それまでのポケモンとは異なり地方のモデルが日本ではなくアメリカのニューヨークであるのも特徴の一つだ。

「おい、俺はそんなもの知らんぞ」

「知っていたらびっくりだよ。発売されたのは三蔵が行った後だったからね」

ちなみに三蔵が知るのはハートゴールドとソウルシルバーまでである。

それまでに登場したポケモンで三蔵が知らないポケモンは存在しないだろう。

私に負けずとも劣らない廃人プレイヤーだったからな、この男。





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