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126.
アイスクリームを食べ終え、次はチカさんの手伝いだ。
家の掃除は一通り終え、後は廊下や風呂場と言った掃除だけだ。
本当は中の掃除をしたかったが、佐助さんとこじゅさんから「旦那達の手伝いをして」「政宗様達を頼みます」と困った顔で言われたので、断りきれず、チカさんの手伝いをする事になった。いや、不満は無いんだけどね。やっぱ…先にどんな風呂とか中とか見たかったんだよね、個人的には。

外と内組に分かれ、それぞれの作業を始める事にする。
外は私、チカさん、幸村さん、政宗さん、なりさん。
中は佐助さん、こじゅさん。
正直 中の人数足りないのでは…と思うが、佐助さんとこじゅさんに「大丈夫だ」と言われて 私は外へ配置する事になった。


そんなこんな訳で、只今外で枝をとっています。

「い゛ッ!!?!」
「不届き者でござるかッ?!」
「What?! 真っ白、大丈夫かッ!!」
「いや…虫がいただけだけど・・・」
「虫!?おのれっ、虫めッ!成敗してとりゃぁあ!」
「幸村さんッ!火使っちゃ駄目ッッ!!」
「Huhn..なら俺が取り払ってやるよ。」
「何か止めてッ!その構え、何かいやな予感を沸々と起き出るから止めてッ!今すぐその枝を置いてッ!」
「Thuch.」
「おい、お前等。遊んでねぇで手ぇ動かせや。」

箒を片手に 木の上にいる虫へ飛び掛かった幸村さんの腰を抱いて止め(だって止めようとしたらもう飛んでいたんだよッ!?)、折ったでかい枝を指の間に挟んで戦闘体勢を取った政宗さんを慌てて止める。政宗さんの舌打ちが聞こえた後、チカさんに注意された。

「ほら、真っ白もとっとと幸村から離れろ。」
「えー。」
「嫌でござる。」

私は木の上に乗った幸村さんがバランス崩さないか心配で放せないのだが。幸村さんががっしりと私の肩をホールドしている。いや、首?

「煩ぇ!ほら、さっさと離れろ。」
「いぃやでぇごぉざぁるぅ!」

嫌がる幸村さんの腕を掴み、無理矢理引き剥がそうとするチカさん。

「え。」
「!」
「?!」

そんな騒動のお陰で幸村さんのバランスが崩れた。なんだ、私の予想大当たりじゃん。わるい方向だったけど。
幸村さんが私の肩をぐっと掴む前にチカさんが私の腕を引っ張って、後ろへやった。
ドスン、と音が聞こえると同時に足にかかる重み。

「・・・What are you doing?」
「それは私も聞きたいよ、政宗さん。」

特に貴方の体勢を。

私の目の前に広がるのは、何故かまだでかい枝を指に挟んだ(あれ?何か枝の殺傷力がでかいように見えるのは気のせい?)政宗さんが倒れている幸村さんの背面にいて、幸村さんは幸村さんで 私がとっさにとった足の上に倒れ込んで地面との衝突を避けている(何か震えているように見えるのは気の所為?)。
私はと言うと、後ろへ引っ張られて、チカさんをクッションにした。

とりあえず、そのままチカさんに引っ張られてチカさんの手伝いをする事になったんだけど、恐らく私の足が腹に入った幸村さんと何故か政宗さんまで拗ねている二人の機嫌を取るのに苦労したのはまたのお話。

(何か、飼い犬と飼い主の気分になったのは、心の中だけの話だ。)

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あきゅろす。
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