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125. あいすくりーむ
「ほー。それで、late、か。」
「はい。取り逃がしてしまい、真に申し訳ございません・・・。」

「それにしても、すとぉかー なんて言う厄介な物があるんだねー。」
「うん。プライベートを侵す厄介者だよ。まぁ、彼の場合はそこまで行かないけど。」
「真っ白殿、コレ 冷たくて美味しいでござるな!」
「うん、垂れてるよ。」

横で伊達主従が何やら会議している傍ら、佐助さんと幸村さんと一緒にアイス食べてた。いや、政宗さんももう食べてるけど。アイスキャンディー咥えながら こじゅさんの話聞いてるし。幸村さんの口をティッシュで拭きながらチラリと横を見た。

「あ゙ー・・・生き返る。」
「黙れ、乳首。」

何だこれ、冷てぇ!と言いながら 先程からアイスを三本連続で食べたチカさんと、その横で黙々とアイスを平らげているなりさん。気になってチカさんに 食べた事が無いのか と聞いたら、 こんな奴は食べた事がなかった と返された。政宗さんも、"アイスクリーム"を一度食べた事はあるが、これとは違うもので、何か平たい器に入っていたものらしい。
…うん、それは強ち間違ってない。だってこれ、アイス キャンディー だもの。

そんな事を考えつつ、幸村さんの口を拭いたティッシュをどうしようかと考える。そう言えば、ごみ袋持ってきたよな…?そうでなきゃ、今まで掃いたゴミ…あぁ、埃だらけか。埃だらけだし、これと言ったゴミは無かったもんね…あはははー。元々、この土地は私有地だし、辺りに これと言ったスポットがない為(え?以前言った奴?あれはノーカン。怖いよ、怖いんだから出さないで!)私達が来るまで(と言っても、若干一人はフライングしていたが)人気のなかった所だ。来ると言えば、獣や野良。人間様の出すようなゴミは出さないさ。

はぁー と 困り切って溜息を吐くと、横からひょいと佐助さんが手を出した。「俺様が片付けとくから」と言って、先程まで昼食の入っていた重箱の一番上の段に入れた。それ…と思って口出そうとしたが、そういや こじゅさんが作ってくれた料理の中にアルミ使ったやつとかあったな、きっとそれと一緒に処理するんだな。と思って、口出すのを止めた。

ついでに、今私達がいる所は、畳を干した縁側とは真逆の方向の縁側にいる。
どうやらこの縁側、プラスティックの薄い戸で開け閉めをしていたのらしく、全ての戸をスライドし終えると、畳を干した縁側と全く同じになった。後であちらの方を確認してみよう。
私の左隣では伊達主従が会議っぽい事をしている。私の右隣では幸村さんと佐助さん、その隣がなりさんとチカさんで 皆でアイス食べている。
こじゅさんとなりさんは丁度クーラーボックスを開けた時に戻ってきた。ナイスタイミング!と思って 今からどのアイスを食べるか決めようとしていた所だと話してたら「すまなかった…」と謝られた。すまないと言うか、家の掃除の手伝いをしてくれて寧ろ有難いのだが・・・謝られる理由が分からなかったので、「いや、いいですよ。というか、なんで?」とだけ返しておいた。

そんなこんなで、今 皆で縁側に座って、アイスを食べている。


「Ah...そういや、お前等 何味のiceだったんだ?」
「アイス?」

政宗さんの問いに、幸村さんが疑問詞で返す。

「Yes. 俺はstrowbellyだったぜ。お前等は?」
「某はイチゴ牛乳でござる。」
「微妙に俺と被ってるな。」
「俺様、オレンジ。」
「・・・我は抹茶だな。」
「緑緑か・・・グフッ!!」
「黙れ、乳首がッ!!!そう言うお前こそ、紫紫尽くめではないかッ!!!!!」
「うるせー!!たまたま取ったのがグレープ味だっただけなんだよッ!!!!そー言うお前ぇは、自らその味を選んだんだろぉがぁあ!!!!!」
「黙れ!!」
「あー、落ち着け、落ち着け。二人とも!」
「そうだよ、落ち着きなよ、鬼の旦那に毛利の旦那。」
「小十郎、お前は?」
「私は『十種類の野菜』と言うものでした。」
「bestだな・・・ところで、真っ白は?」
「ん?バニラ。」

なりさんとチカさんの喧嘩をぼーっとして見てたら(平和な事はいい事だ) いきなり政宗さんに話を振られたので、食べていたアイスから口を離して政宗さんの問いに答える。そうしたら、一斉に皆の注目を浴びる事になった。

「ど、どうしたの・・・」
「あ―――!!!!!!!」
「い、いやいや!何でもないよぉ!!うん、何でもない!すっごく何でもないから!!気にしないでね!!ね?!」
「Yes! 俺は別にeroticな事は考えてねぇっぜ!!」
「ゴホンッ!ま、政宗様・・・ッ!」
「た、戯けがッ!!さっさとその棒を食えぃ!!」
「お前も中々凄ぇ事を言ったな・・・。」

erotic…なんだ、生命の理論について考えていたのか・・・。バニラ棒から考えられる事は只一つ。北極か南極の何処かで氷が崩れてオロオロしていて行き場を無くした北極熊やペンギンの事たち・・・ヤベ、泣けてきた・・・。

勝手に溢れ出そうになった涙を拭って なりさんに言われた通りにアイスを早く食べる事にした。頭にキーンと来たけど、通り越してしまえば、どうって事は無い。

「さて!じゃぁ、引っ越しの続き始めましょうか!!」
「あ、あぁ・・・うん。」
「イ…Yeah...」


佐助さんと政宗さんから、微妙な返事を貰った。






※真っ白の脳内:erotic→確か原語が『生命の』だった筈→消去法→政宗さんの事だから、きっとその線は無くて、生命理論の事とか道徳的な事でも考えていたのかなー。

真っ白、それ違う!
筆頭達の不謹慎話は、また今度書こうと思う。


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あきゅろす。
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