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79. 条件
今日は仕事はない。と言うわけで、眠気に負ける頭をフルに起こしてノーパソと小型のコピー機を接続して、コピー機の電源を入れる。スキャン機能も兼ね備えている。重い響きをあげてコピー機が起動する。
幸村さんの携帯をなぶっていたチカさんがこちらに興味を持ち始めて、携帯をその場に置いた後、コピー機の眼前にきた。何時もの通り筋トレしていた幸村さんと 幸村さんと競争していた政宗さんは、何事かと驚いてこちらを見たが、私が平然としている様子を見てまた筋トレに戻った。
(音がした瞬間に彼らが敵の気配を探していた事は真っ白の知るところではなかった。)

カタカタとキーを打ってネットに繋ぎ、不動屋さんを片っ端から調べる。首都圏に近いから出るわ出るわ家賃の高い物件が。田舎に行くと安いが。
条件と値段の上限と地域を打ちこみ、表示されるまで待つ。ついでに 地域を絞り込んで物件の資料請求をしとく。表示された。数は多い。
男六人と後で使える条件の揃う物件を片っ端から探しだし、片っ端からコピーする。チカさんが歓声を上げた。全員が一斉にチカさんを見た。紙が足りなくなった。紙を継ぎ足す。

「ちょっと待て!真っ白、それ 俺にやらせてくれッ!!!」
「 そこ 入れといて。」

肯定の代わりに綺麗に整えた紙をチカさんに渡す。チカさんはそれを受け取ってわくわくしながら紙を入れていた。マウスでスクロールして行き、必要な 条件を満たす物件を探す。なるべく、人目のつかない交通の便が悪くないところがいい。

「おい、真っ白。紙が溜まってんぞ・・・」
「ん、探しといて。」
「は?」
「家、探しといて。」
「真っ白ちゃーん、それだけじゃ分からんないよー?」

こじゅさんの後ろからひょこっと佐助さんが出た。よく見れば、いつの間にか全員、コピー機とデスクの周りに集まっていた。微妙に汗臭い。

「物件。前、言っていた。」
「前・・・あぁ、昨夜か。」

なりさんの言葉に頷く。一件コピーする。ガガガと言う。幸村さんがわくわくしてコピー機の紙の出る方を見ていた。よく見れば幸村さんの背に圧し掛かるように政宗さんもそれを見ていた。

「で とりあえず条件の満たしそうなやつは出しといた。」
「条件?そんなの言ったっけ?」
「あ、俺 出来れば海に近いやつがいーわ。」

チカさんがそう言う。生憎、近場の海は汚いので出した物件には書いてない。

「川で。」

そう一言だけ言って、また物件を新たに条件を付け加えて調べなおした。

その後、色々と皆が条件を言ってきたので、それらを全て合わせて出し直した。

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あきゅろす。
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