78. 寝起き
「・・・おはよう゛」
「おぉ、はよっさん。 大丈夫か?」
「・・・ま゛ぁ゛」
寝起きで声の掠れている私をチカさんが心配する。どうやら私で最後のようだ。チカさんは「そっか」と言ってテレビに視線を戻す。中毒症にならなければいいが。ま これ以上ガミガミ言うとかみさんみたいになるからやめとこう。近所のガミガミおばさんにはまだなりたくないし。
とりあえず顔を洗いにいこう。そう思って洗面所開けたら、裸の政宗さんがいた。とりあえず ガツンッ と扉を閉めてベットに戻った。これは夢だ。もう一度寝れば治るんだ。
「真っ白殿ッ!二度寝は駄目でござるよッ!!!」
「う゛ぁー・・・色々な物音で起きてるから・・・だい、じょう ぶー・・・・・・。」
「いくら政宗殿の裸をみたからと言って二度寝はやめてほしいでござるッ!真っ白殿ッッ!!!」
「うぇー・・・」
ゆっさゆさと幸村さんが私を揺らす。微かにシャンプーの匂いがした。
「・・・いや、セーフ、セーフ。あれはまだセーフだから。上半分しか見て無かったから・・・」
「真っ白殿ッ!起きて下され!真っ白殿が起きるまで 某達は飯抜きなのだッ!!」
「うー・・・先、食べててー・・・・・・頭ガンガンするー・・・眠いー・・・・・・。」
「飯抜きと言いつつ、朝飯は食べたであろうが。」
「だが、毛利殿ッ!某達が昼飯を食べれぬのは事実であるぞッ!」
「っつーわれてもなぁ・・・俺達は好きにしろと言われったから とりあえず邪魔にならねぇように 好きなことしてるんだぜ?」
記憶を遡る。あぁ、確かにそんな事言ったような気がする。チカさんに片手をあげて礼を言っておく。
「まぁ、朝飯を先に食べたのは悪ぃと思うが・・・これ以上の惰眠は badだと思うぜ、真っ白?」
政宗さんが上から覗き込むように言う。頭に白いタオルを被せている。くそっ、そのタオル・・・自分が使うつもりだったのにッ・・・!!!
ベットの上で方向転換し、洗面所へ向かう。とりあえず顔を洗わねば・・・・・・。
「政宗殿の所為でござる。」
「But…」
そんな会話が聞こえたような気がしたが、スルーしとく事にした。
顔を洗って歯を磨き終えて頭をタオルで拭きながら洗面所を出てくと、なりさんしかいなかった。
「もう飯の準備は出来てる。」
そう言ってなりさんは新聞を置いて部屋から出る。
朝刊か。後で読むか。誰がとってきたのか。チェックのズボンと鼠色の生地に裾に黒の横線が二本入ったワイシャツを着る。第一ボタンは外しちまえ。
ドライヤーで軽く乾かし濡れたタオルは再度洗面所に戻りかごに入れる。眠い。
寝室のドアを開けると佐助さんとこじゅさんが客室用の机に食事を並べていた。
軽く呆けていた私に佐助さんが「おはようさん」と挨拶する。とりあえず「おはよう・・・」と返しておいた。
「わっ!声低っ!」
「大方寝すぎでそうなったのだろう。」
「そうだねー・・・うわぁ…声までしわがれちゃって・・・そうなの?」
「・・・頭痛い。」
「絶対寝すぎだよ。」
佐助さんが断定系で強く言い放つ。
何時の間にか幸村さんと政宗さんが机をもう一つ、持ってきてた。
そういや、いつも机の傍にある筈のソファが、今では壁の隅っこにある。
「お客さん、今日は来るのか?」
こじゅさんがドア付近にある棚の前で呆然と立ち尽くしていた私にそう声をかける。それに釣られるように よろよろとデスクへと歩いて行って、デスクの上に乱雑に置かれた資料の間から手帳を取り出し、今日の予定を確認する。痛む頭を押さえる為に前髪を掻き上げ額を押さえる。
「・・・な゛い。」
「そうか。とりあえず茶でも飲んどけ。」
「・・・あ゛りがと・・・。」
何時の間にか茶のみに熱いお茶を汲んだこじゅさんが渡した。こんな暑い日に熱いお茶とは中々・・・と思うが御好意に甘えて茶を飲む事にした。熱い。舌が火傷する。
「ちびちび飲むなー。」
「・・・んな熱い中でゴクッと飲めるか。」
チカさんが私が飲む様子を見ながら呟いた一言にそう返す。
「ま、立ってないで座って飲めや。」
そう言ってチカさんは 茶のみ両手に持って飲んでいる私を押して食卓につかせる。
食事は男六人が満足行きそうな量でした。皆で「いただきます」と合掌して食事を始める。やっぱ男の人って食欲旺盛なんだなー、と思いながら こじゅさんから貰ったお茶を飲む。
「? 食わねぇのか?」
チカさんが料理を取りながらそう尋ねる。
「まぁ・・・こじゅさんのお茶、飲み終えてから・・・」
「何を言っている。昼飯など、滅多に有り得んのだ。食べれる内に食べるがよかろう。」
と なりさんが食べたものを飲み込んだ後にそう言った。
・・・確か・・・長曾我部元親さんに、毛利元就さん。それで・・・今は、戦時中・・あー、ん、
「昼飯って、珍しいこと なの?」
「んー・・・そうだな。この時間帯、動っきぱなしだから 食う時間無ぇわな。」
「朝昼晩と三食をとる事など 奇異な事だぞ。」
あー…そっか。確か 二人とも、戦国時代から来たんだっけな?幸村さんや政宗さん達もそうだけど……。それに、一国の主が三人いるんだよな………そう考えると、今さらながらなんて凄いものを抱えたんだろう と思ってしまった。まぁ いっか。
なりさんとチカさんに挟まれながら、目の前に置かれた皿から料理を取り出し当てられた小皿に乗せる。バイキング、バイキング。この案出したの、グッジョブ。もふもふと食べる。
「an herbivore、だな。」
「え?」
「いいや。」
何か呟いた政宗さんに聞き返したが、すぐに逸らされた。とりあえず他の料理とって一口二口食べてごちになりました。ほとんどの料理は完食されていた。
「 足りるの?」
「・・・後で食べる。」
佐助さんがそう聞いてきたのでそう返しておいた。
今日は起きるのが遅かったので、必要な買い出しは今度にしといた。
Q. 一体何時どこで チカさんなりさんが一国の主だって知ったの?
A. どっか!\^Q^/
嘘です。いつか書き直します。
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