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73. 包帯
・・・バレてた、のかねぇ。「どんな他意や厚意があったとしても」なんて、まるで俺が 旦那の為に治したような言い方じゃない。まぁ、ちょっとは当たってるけど。主の望む事を果たすのも忍の役目だし。
でも、「主に忠実な忍」って 褒め言葉?いや、忍としては当たってるかもしれないけどさ。でもさ、その時にみせたアンタのその笑顔と目、って まるで自嘲しているみたいに見えたよ。俺を嘲ってはいないけど。目をみれば分かるさ。
旦那も旦那で、よくあんなに迷惑をかけて愛想が尽かされなかったものだ。いや、確かに多少の迷惑は覚悟してたけどさ、まさかあんなんまで迷惑かけてたとは・・・。
どうりで使い古したものの割には新しいものが入っていたわけだ。そうか、旦那が壊した物も入ってたのか。キツい説教決定。
もしかしたら真っ白ちゃんが止めるかもしんないけど。真っ白ちゃんも真っ白ちゃんだ。あんないい笑顔で旦那の事を許さないでほしい。ますます旦那が甘えちまう。
あの子は気づいてないのか。厳しく接しようとしているのに甘えさせていること。旦那突き放すと思ったら優しくするし。飴と鞭の使い手ですか。まぁ、それでも 前見た時の旦那よりは一歩位進んでいる感じはしたが・・・まさか ね。あまり過度な評価はやめよう。真っ白ちゃんも望んでなかったし。
だけど、一瞬俺の顔をマジマジと見た時はちょっと焦ったなー。何あの大きな目。まつ毛長いし。唇も柔らかそうだったしなー、頬も仄かに紅潮してたし・・・ だから童顔って言われるんだ、うん。俺は何も猥らな事は思ってません。
でも、もう少し肌の事を気に掛けても・・・お肌はすべすべそうだけど、むぅ・・・毛穴に関しては問題ないけど、汚れが・・・。やっぱ、ここの空気が汚れてる所為かしら。俺らのとこは空気綺麗だったし。やっぱここの空気汚れてる所為で、真っ白ちゃんの肌が汚れるのかしら。じゃあ、このままついでに持ち帰ればいいじゃないか。旦那も喜ぶし悲しまないし。大将に対しては好印象を持ってたし、まぁ 大丈夫でしょ。
武器の隠し場所を教えてくれたし、まぁ あれは・・・本人が出している時にきけばいっか。なんか 教えてもらって隠れて見ているとなると、俺様が1真っ白ちゃん裏切ったように見えるからなー・・・あれ、もしかして乗せられた?まぁ、本人は嘘言っているように思えなかったし、ま 大丈夫かー。でも、少しの疑いは持たなきゃなー。俺様忍だし。旦那に何かあってからは遅いし。ま、真っ白ちゃんもそれに注意してくれ、ってのもあったかもしれないし。あれ?なんで真っ白ちゃんが自らそう言うんだ?旦那には優しくしてあげたのに・・・。
・・・うーん、とりあえず 真っ白ちゃんの行動に変化が出たら気をつけよう。多分、目つきとか変わるかもしれない。なぁんか、真っ白ちゃん。俺と竜の右目に親近感持ってたし。
俺と竜の右目の共通点でしょー・・・俺は旦那持ってて竜の右目には竜の旦那。ま これしかないでしょ。後は・・・言いたくはないが保護者。でも真っ白ちゃん、俺らといる限り、保護者と言うより、旦那や竜の旦那と同じ、幼児 に見えるからなー・・・。いや、保護者と幼児の関係で言ったんだよ?別に竜の旦那や真田の旦那が幼児ってわけじゃないから。
つまり 真っ白ちゃんも誰かに仕えてて、まだその忠誠心は衰えて無い、と。で、その仕えている主は守るには武器が必要な方 だと。
うーん・・・ま、今はその方と離れてるようだし、その心配はないか。多分 旦那と同じように無理するタイプだと思うからなー真っ白ちゃん。それでかな?旦那の事寛容なのは。まぁ 分かんないけどー。
その時が来たら その時は無理にでも止めよっと。真っ白ちゃん死ぬ気でいくかもしれないし。ちょっとそれは困るんだよ、ねぇえっと。

「はい、旦那。涎を拭いてあっちに持っていこうね。」
「な!佐助、俺は断じて涎等垂らしてはおらんッ!!」
「はいはい。」
「じゃあ bringするからな。」
「うん。零さないでね。」
「I don't make such a mistake.」

と、竜の旦那は無茶な方法でたくさんの料理を持って行った。旦那も竜の旦那の後を追って、任した料理の皿を持って行った。

「あ、佐助さん。」
「ん、どーした?」

真っ白ちゃんが旦那達と入れ替わるように台所に入って 白い四角い箱から茶色い液体の入った細長い透明の水筒?を取り出した。

「それは?」
「お茶です。急須みたいなものだと。あ、佐助さん。すみませんがそこからグラス七つとお盆、取ってくれません?」
「ん、これね。色違いだねー。」
「まぁ・・・買いにいく余裕ありませんでしたし・・・あるだけマシですって。」
「まぁね。 でもそれ。もっと早く使うべきだったよね。」

そうすりゃアンタの体に負担掛けずに済むのに。

「まぁ・・・丁度先程 気づいたもので から・・・。」
「あ、無理して敬語使わないよーに気を付けた?」
「まぁ。と言うか、器用ですね、それ。」
「んー・・・ま、俺様忍者だし?それ一個で足りんの?」
「じゃぁ、二個。」
「待っててあげようか?」
「いや、お先にどうぞ。辛いと思うし。」
「や、慣れてるから。じゃぁ 待つわ。」
「なんだそりゃ。」

そう言って真っ白ちゃんは白い箱からもう一本お茶を出す。後で傷口みてあげようか。

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あきゅろす。
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