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14.赤い人
「何?!一体どうしたって言うの?!!真田さん!!」

真っ白殿が某の投げた布から出てきて、某に近づいてくる。

「は、はは・・・破廉恥でござるぅうう!!!」

近づいてくる真っ白殿、女人に恥ずかしさと後ろめたさを感じながら、某は後ろへ退がる。
どん、と背中に硬いものが当たる。壁だ。

「破廉恥?」

真っ白殿は眉をぎゅっと上げて怪訝そうに某を見る。

「何処が破廉恥だって言うの?何処?何処がそう破廉恥だって言わないと、分からないよ?」

真っ白殿は眉をひそめたまま、某に近づく。
怪訝そうに近づいてくる真っ白殿に恥ずかしさを感じて両手で某の顔を隠した。

「真っ白殿がそのような格好をしておられるからッッ!!!!!!!」
「・・・・・・この、格好?」
「そうでござるッッ!!!!!真っ白殿は、そ、その・・・女子であるから!女人であるからッ!!!!!
そ、そのような格好はいけないでござる・・・ッ!!!!」
「・・・。」

真っ白殿はしばし黙った後、

「あぁ、ごめんね。真田さん。言い忘れてたわ。
これ、こちらの衣服なの、真田さんところで言う着物、かな?」
「・・・真っ白、殿・・・・・・?」
「うん、ごめんね。いきなりはきつかったよね。ん、ごめん。ごめん、ね。」

真っ白殿は先程と違って、早口に某に用件だけを伝えていく。
早く、某と会話を打ち切りたがるように。

「あー。うん、ごめん。ごめんね。そこ、好きに使って寝ていいから。ほんと、ごめんね。じゃ。」

と早口で某と会話を切った。


゛このままでは真っ白殿に見捨てられる゛


直感でそう思った某は、真っ白に強く抱きついた。




幸村が女人に対して後ろめたさを感じているとかしらない。

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