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102. 出発準備
とりあえず準備を終えたので 流しに溜まった食器を洗う。佐助さんが やると言ったが、頼りっぱなしでは嫌なので、佐助さんには準備をするように頼んだ。佐助さんは少し唸った後、「ごめんね」と言って寝室へ消えていった。そう、それでいい。と言うか佐助さん、うちの服の着方、分かるっけ?まぁ、いいや。服の知識をつけた政宗さんとチカさんと幸村さんがいるのだから、大丈夫だろう。こじゅさんも。
一通り食器を洗い終えて、食器乾燥機の中に入れる。え、これの出所?抽選であたった。

食器洗いも終わり 軽く手を洗い 拭いて、寝室へ向かう。

「チェンジ。」

寝室に入ってすぐに見た こじゅさんと佐助さんの姿を見て、真っ直ぐにそう言い放った。
いくらなんでも、ヤクザ風のファッションとあんまりな格好の佐助さんはアウトだと思う。何でって追及されるとちょっと困るけど…。
すぐさま幸村さん達の服を入れた箪笥の段を開き、服を調べる。あぁ言うファッション、チカさん達が着たらまだセーフだけど、こじゅさんが着たら ちょい悪通り越してあっち関係の人になっちゃうんだよ!

「Ah? 真っ白。なんだ、俺達のcoordinateに不満でもあんのか?」
「うん、それが遊び心満載であって欲しかった。」
「ほら、やっぱり変だったじゃん・・・。」

あ、やっぱ変だって思ってたのね、佐助さん。後ろで幸村さんの不満の声が聞こえる。

「・・・やっぱアレがヤバかったのか?」
「チカさん、気付いてなら止めてあげて。」
「いやぁ・・・楽しそうだったから止めなかったけどよぉ・・・。あー、うん。悪かった。」
「いや、チカさんが謝る事じゃないからいいけど・・・あ、はい。着替え。」
「あ。ありがと〜。」
「ん、悪ぃな。・・・ところで 真っ白。」
「ん、なに?」
「これ、いけねぇのか?」
「・・・」

目を逸らす。

「niceだと思うぜ? ふどうやさん 相手にメンチ切んだろ?なら、tough-looking の小十郎を更にtoughにしちまえば 少しはアンタの助けにはなんだろ? You see?」
「ん・・・心づかいはありがたい、ありがとうなんだけど・・・逆に こじゅさんがアッチ方面の人に見えて絡まれる恐れがあるから止めて。」
「Don't worry. アンタと幸村からの話によりゃぁ、ここの人間はweakなんだろ? 小十郎はそんじょそこらの雑魚にやられる程柔じゃねぇから安心しな。」
「うん、それは分かる・・・。幸村さんや政宗さん達の武器を見ればそんじょそこらの雑魚じゃないって分かるから・・・。それより危惧しているのは、そこからややこしい事に発展する事。」
「 ややこしい事、とは。」
「あ、仕事方面の事。多分なりさんやこじゅさん達には関係無いと思うから、安心して。」

と、なりさんの質問に答えて 佐助さんとこじゅさんに着替えるように言い渡してから 寝室を出る。・・・野郎共の着替えに立ち会える程、タマ 座ってません・・・。
とりあえず 火照る顔をどうにかしようと思いつつ、地図とたうんわーくを取り出し、不動屋さんの位置を確認する。あと、どっかのショップ。佐助さん達の下買わないと、さすがに持たない。私の精神状態が。ちっくしょー・・・何時でも平然、を目指してるのに。
軽く涙目になりながらも、位置を確認し、地図を小さく折り畳む。いざと言う時に使います。これで集合時間より三十分遅れた事もあるけど、気にしない。
それに あの二人、家探しの時に見事に地図を使いきってたから、佐助さんとこじゅさんに任せれば、完璧に行けると思う。
そう思って、確認した位置を赤丸で囲む。えぇっと、これがこうして・・・あれ、ここで合ってったっけ?確認の為にもう一度たうんわーくを取り出す。

がちゃりと扉の開く音がして そちらの方を見る。こじゅさんと佐助さんが出てきた。・・・うん、先程より 要らん誤解を招かれる必要のない服装だと 思う。うん。
その後を付いてくるように幸村さんが出てきた。ついでに政宗さん、チカさん、なりさん。
・・・?

「はい、真っ白殿ッ!真っ白殿のカバンでござるよ!」
「あ、うん。ありがと・・・」

幸村さんからカバンを受け取る。財布の中には今日必要な金額と色々、後カバンの中には今日必要なものがしっかりと入ってる為、大丈夫だ。
佐助さんがチカさんとなりさんに何かを必死に言い聞かせているように見え、こじゅさんは政宗さんに何かと説き伏せているように見えた。時折、「一々言わなくとも 分かっておるわ」「あー、分かった 分かったって。」「Don't worry だぜ。小十郎。」と言う声が聞こえる。
・・・とりあえず、幸村さんに「火事にならないでね。」と言っといた。幸村さんはそれはそれは元気のいい返事で「分かったでござる!」と返した。
・・・。

「佐助さんのやっている家事の意味じゃないからね。」
「分かってるでこざる!チンして食せばよいのであろう!!?!」
「うん。」


よかった、とりあえずこれで一安心。



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あきゅろす。
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