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96. きゅうこん/プロポーズ(長いよ!)
「お、お邪魔してすみませんでした・・・」

と扉を開けながら寝室へ入る。いや、足先しか入ってないが・・・。

「お、おう・・・。」

と政宗さんが赤い顔をして そっぽを向いて答えた。紺碧の浴衣を着て腕組みをしていた。

「ゆ、幸村さん・・・とりあえず、退いて・・・。」
「・・・。」

とりあえず幸村さんを背中から退かすと、幸村さんは何も言わず、パッと離れた。うぅむ・・・佐助さんとの駄々のこね合いや団子や甘味物に対する駄々っ子とは思えない程の身の引きのよさ・・・。いや、何か裏があるかもしれない と考える事は、いくらなんでも 考えすぎだ。
とりあえず、デパートで買った服を片付ける為に、デパートの袋へ向かう。
こじゅさんは黒緑の浴衣を着ていて、元親さんは濃い紫の着物を着ていて 何故か政宗さんと同じように腕組をしていた。なりさんは深緑の着物を着ていて、何故か頭を抱えて蹲っていた。

・・・どうしたんだろ、本当・・・もしかして、着替え中にドア 開けたのがヤバかったのかなぁ・・・。あれは本当 事故だと思いたいのだけど。

等と考えながら袋から服を取り出して、分類しながら畳み分けしていたら、いきなり こじゅさんが私の前に出てきて正座した。
その顔つきが とても真剣だったので、つい居住まいを正して 正座してこじゅさんと向かい合う。しかし、こじゅさんは眼を瞑ったまま黙ったままで、こじゅさんが口を開くまでの時間が 凄く長かったように思える。
こじゅさんは ようやく口を開く。助かった、こう言う沈黙は 一体何が出てしまうのかと つい身構えるものだから 助かった。こじゅさんが口を開いて発言し始めた。

「さっきはすまなかったな。嫁入り前のアンタに野郎の裸見せちまって・・・」

と こじゅさんは視線を落として私に謝る。ん?いやいや、まぁ・・・嫁入り前の部分は当たっているが・・・。

「裸は・・・大丈夫だと思う、けど?まだ、 う、ぁ・・・」
「いや、全部言わなくていい。」

自分的に言うのを憚る事を言おうとしたら こじゅさんが止めてくれた。うん、助かった。流石に 異性の前で 皆下着姿だったから全裸じゃないから大丈夫だぜ みたいな事を言おうとしたけど・・・うん、流石に無理でした。流石に、全員 褌、だったのには・・・あぁ、うん。ちょっと引く。自分に引いた。ちょっと 男四人の褌姿を思い出して顔を赤らめた自分に引いた。
ちょっと泣きたくなったので、咄嗟に顔を両手で隠して軽く涙を流した。こう言う時は、涙を流して素直に自分の愚行を認めて反省するのが一番です。

とりあえず落ち着いたので顔を隠していた両手を引っ込める。こじゅさんに視線を戻すと、・・・あれ?増えてる?

私の正面には こじゅさん。私から見て、こじゅさんから右が政宗さん、幸村さん。同じく 私から見て左がチカさん、なりさん。 なんか増えてない?と尋ねようとしたが、皆真剣な面だったので、最後まで言う事が出来なかった。なんだ、これ?なんだ、これ?なんだ、この罰ゲームは。え?え?私、なんか こじゅさん達にいけない事したっけ?もしかして、こじゅさんのとこでは、野郎の裸見たら切腹!なんていう法律があるの?ねぇ、ねぇ!!?!
ちょっとどうしようもない状態に陥って、ここは私のところのルールに従うべきか、もしくは私のところのルールを こじゅさん達に教えてそれを阻止するか、もしくはこじゅさん達のルールを受け入れて切腹を甘受するか・・・。もしくはこじゅさん達に私達のところのルールを説明しようとしても、どう説明すればいいのか分からない。え?こ、こうんとり?アゲハ蝶?あ、アゲハ蝶聞きたい!ってか何?何、この状況?一体何が原因でこの状況?原因が分からない限り問題解決なんて出来ねぇよッッ!!!教えて、グー●ル先生ッ!!!!!!!!!
等と現実逃避しながら問題解決の為にうんうんと悩んでいたら、こじゅさんが口を開いてくれた。あぁ、マジ助かった。これで問題解決への糸口の一つが見える。



「あんたを 嫁に貰う。」



・・・は?
頭の中で機関車トーマスがしゅぽしゅぽと元気よく炭酸ガスを燃やして炭酸ガスを放出している。あぁ 二酸化炭素の間違いだった。炭?この衝撃と理解の垣根を五段飛び位飛んでいるのは、幸村さんに げっちゅー!あいたたた kiss! リアルに乙女のパンチ! 並の威力を放ってるぜ!あ、なんか頭が段々混乱してきた・・・。なんか、こじゅさんの言ってる事が理解でき ない。


「今は元に戻れるかどうか分からねぇ状況だが・・・アンタを連れて帰れるのであれば、戻ったらすぐに式を上げられるぜ。」
「え、え?いや、そりゃ 事例も帰ってきた証拠も行って帰ってきた証拠も確かな事実も証拠も事例もないからまだ分からない状況だし・・・え?キンコンカンコーン?」
「Huh. 小十郎ばかりにいい思いはさせねぇぜ。いいか、Loveに firstもafterも関係無ぇんだよ。要するに どれだけアンタを愛してるかが大事なんだよ。You see?」
「え、あ、う うんん?え?」
「我の駒になるがよい。」
「え?こ、駒?駒って言うと・・・部下的?部下的な契約?」
「違うわ。」
「あー・・・アンタがよけりゃ、うち 来てくれねぇか?いや、来てほしい。」
「え、や、あ あの」
「本来はこういう形で求婚を申し込みたくないのだが・・・真っ白殿、某の伴侶となって下され。」
「え、いや・・・ちょ、ちょっと待ってよ!!!!!どういう事ッ!!?!冗談なら止めてよッ!!!!!!」
「oops! 冗談とは心外だな・・・俺は本気だぜ。」
「真っ白殿、伊達政宗の言葉に胸を動かさないでほしいでござる。」
「我を愚弄する気であれば、力尽くでも従わせるぞ。」
「んぁー・・・アンタなら、野郎共とも 上手くやってけそーな気もするから、よぉ。」
「いや、ちょ・・・待て!お前等、待てッ!!!!待て!お前等ッッ!!!!」

混乱する頭で右手の掌をパーにして差し出すと、意外にもあっさりと退いてくれた。助かった。あのまま至近距離で迫られたりでもしたら、私が反論する隙間が無かったように思えるからな。
一度落ち着く為に深呼吸を一回する。まだ脳が混乱する。二回深呼吸する。姿勢を正す。なんだこれ、最初にこじゅさん達に会って説明する時と同じ状況じゃないか、これ・・・

「えーっと・・・ぶっちゃけた事言っていい?っつーかぶっちゃけ言うわ。アンタ等 後先よく考えて言え。」
「後先考えてproposeしてるぜ。」
「いや、待て待て待て待て・・おま、こんな事で相手決めんな。相手決めるなよ・・・ほら、こういう一生に一度あるかないか、って言うのは、さ。本ッ当 に。一緒にいたいと思うべき相手と いるべきだと思うよ?」
「某は真っ白殿以外の女人とは共に過ごせぬ。」
「・・・いや、待て。よく考えてみろよ。」
「策が尽きてきたか?」
「・・・ぶっちゃけ言うよ?私、そういう・・・ほら、責任とかどうこうで そ、そんな・・・い、異性と付き合ったり け、けけ 結婚するの・嫌な主義だから。」
「安心しろ。アンタとなら、とは前々から考えていた。」
「・・・待て。たった三日で何が分かる。よぉく、考えてみろ。そんなよくも知りもしない相手と、結婚なんざ、考えてみろッ!!生活を共にするんだぞッ!!ちょ、それ・・・個人的に、キツイッ!!!」
「Ah? つまりは、なんだ。アンタはmarriageする相手の事をよく知らねぇとmarryしないタイプか。」
「う・・・は、はい!そーですよ!!!」

政宗さんの睨みに一瞬怯えたが、すぐに威勢を取り戻して反論する。だが、ここで益々怒りを露わにすると思いきや、政宗さんは ニヤリ と口端を上げた。

「Ok,ok...アンタに俺の事をよぉく 知ってもらえりゃぁ、俺のpropose受けてくれる っつー事なんだな。
上等。覚悟しとけよ?」

と、私の瞼にリップ音を残して自分の視界から消えた。

「ちょっ、待ってよ!!!一体どこが・・・たった三日の相手で、しかッ!!!相手のどこが分かったって言うんだッ!!!!!!!」
「 アンタがpureだって事。」

と政宗さんは私に背を向けたまま、phew,と口笛を吹いて寝室を後にした。
いやいやいやいや・・待て待て待て待て待てこいつ。一体私は何の覚悟をすればいいんだ。え、死ぬ?殺し?え、なにそれ?
未だに頭が混乱しているが、と とりあえず今は、後の四人の説得が大事だッ!しかし、この手の説得のレパトリーは政宗さんので尽きたッ!はっ!発想の逆転を考えればいいんだ、自分ッ!!!!

「・・・我は、貴様を有能な駒と考えてはおったが・・・。」

ハッ!この出だしはッ・・・!!!そうか、なりさんッ!!!貴方は諦めてくれるんだねッ!!!この話を!忘れてくれるんだねッ!!!!

「貴様・・・中々やるではないか・・我を翻弄するとは。」
「・・え。」

え、何これ。何これ。なんか、変な闘争心に火付けちゃった ってやつ?

「面白い・・・貴様がその気であれば、我も全力で貴様を我の手中に収めてやろう。」
「え、え?」

ハッ・・・ま、まさかッ!!!!これは、政宗さんの時と同じパターンかッ!!!?!

「待てッ!!!あんたに得な事は一つもないぜッ!!?!」
「・・・貴様を連れて帰れるのならば、有能な駒として使える・・・それが出来ぬならば、我の満足を満たす為に利用するまでよ・・・。」
「え、な なに?!これ、どう言う事ッ!!?!これ、親愛なる、なんとか様 ッ的な意味でとればいいのッ!!?!ねぇ、どうすればいいのッ!!?!」
「・・・貴様は、愚鈍か。」
「煩いッ!!!この手の話には慣れてないんだッ!!!!それに、敵の誘いじゃないッ!!味方の誘いだッ!!!そんなもの・・・はいそうですか!じゃぁちょっと利用しますよ!と、わざわざ敵の誘いに乗って誘導作戦する程重要な問題じゃないんだッ!!!!こっちの生活に関わる死活問題なんだよッ!!!!そんな、え?ほんと、こう言う時の対処法は 分からないんだよッ!!!!!!」
「 ほう・・・ならば、一つだけ 良策を教えてやろう・・・。」
「! よし!教えてくれッ!!!」
「我の策を受け入れろ。」
「・・・え?」
「・・・以上だ。」
「って、ちょっと待ってッ!!!なりさん!!え?な、なに耳までほっぺた赤くして・・・うわッ!!ちょ、戦輪っ!!戦輪が飛んできたぁッ!!!!!!」
「たわけぇッ!!!!!!!」

と なりさんは私に一つ怒鳴りは浴びせてから バタンッと強くドアを閉めて寝室を出て行った。
呆気に取られて状況の分からない私の背後で笑い声が聞こえた。
くっく、と一体誰なんだろう・・と思って後ろを振り返ると、顔を片手で覆って上半身を曲げて笑っているチカさんがいた。あれ、チカさんギリギリに なりさんの放った戦輪が通ったから、可笑しくなって笑ってるのだろうか?ねぇ、だぁれか こったえてー。あ、ヤバい。本格的に私の脳、ヤバいわ。そのままぼーっとチカさんの様子眺めてたら、次は大きな声で笑い出した。わっはははとお腹を抱えて。ここまで盛大に笑われると、こちらも貰い笑いをしてしまいそうになる。しかし、私にとっては笑えない状況でもあり 死活問題でもある為、必死で笑いを堪える。ひとしきりチカさんは笑った後、ずかずかと私の横まで来て、座り込んで私の肩をバンバン叩いた。あ、不良座りだ。

「やー、アンタッ!!やっぱいい女だ!あっははは、俺の目に狂ぃあ無かったッ!!!」
「え、な、なに?なになに?チカさん。私に教えてくれない?五歳児が分かる位分かりやすく教えてくれない?あ、もう三歳児でいいや。その方が手っとり早い。」
「はっ。説明する側にとっちゃぁ、難しい質問を投げかけんなぁ、アンタ。」
「いや、マジで。本当、小学生でもわかるくらい分かる説明をして貰わないと、私。ほんと、今 脳のキャパシティ超えてるから。」
「ははっ!やっぱいいやぁ!アンタ。その素直な所が益々気に入ったぜぇ!!」
「うん、気に入ってくれてありがとう。本当嬉しいんだけど、本当 今の状況意味分かんないから教えて。」
「ははっ、あはははッ!!!! それで毛利の野郎を打ち負かしたってぇんだから、大したタマだよ、アンタも!!」
「え、なに?なになにこれ。え。なりさん、一度他の誰かに打ち負かされた、ってーの?」
「あー・・・まぁな。ま、俺の場合は拳で一度、だがよぉ・・・口はぁ・・・アンタが初めてだな。俺が知っている限りだとよぉ。」
「え。」

急にチカさんの目がマジになる。あれ?また 知らない内にとんでもない事やっちゃった?つ、次はどう転ぶのかなー・・・あはははー・・・。前の時は、死ぬ目にあったか何とか生き残れたのどちらかだもんねー。あはははー・・・・・・できれば後者の方でお願いします。
チカさんは目がマジな状態のまま話を続ける。

「ここにぁ宝なんか無ぇと思っちまったが、気付かねぇ所にあったんだなぁ。」
「え・」

そりゃぁ、この民家に宝なんてないでしょ。あ、金はあるか。

「気に入ったぜ、アンタ。海賊は宝を根こそぎ奪ってくもんなんだよ。俺はアンタを攫わせてもらうぜ、真っ白。」

チュッと、今度は額ですか。え?カリオロスト塔の塔?カリオロストの塔ですか?ルッパーン!の刑事が、「貴方は大切なものを盗まれました。それは、あなたの心です」ってやつか?あは。ちょっと違ってるかな。いやいやいやいや待て待て待て真っ白ッ!自分ッ!!!!何顔を赤くしてんだ。えぇ、おい!!?!こ、これは冗談なのかも

「アンタには信じられないようだが、俺達全員は本気だぜ?」

びくり。何時の間にかこじゅさんが私の前に来ていた。何時の間にかチカさんが部屋から消えていた。あぁ ヤバい!脳が周りの状況を確認できないまで混乱を生じてたんだッ!!!これが敵陣だったら、ヤバいッ!!!!

「真っ白、混乱は してるか。」

こじゅさんが私の肩をガシリと掴んで尋ねる。もう 何も言う気力が無くて ただ頭を振って頷くだけしか出来ない。

「だろうな。俺だって、政宗様達が あそこまで本気だったとは・・・思わなかった。」

と、こじゅさんは前の扉と後ろにいる幸村さんとを見て私に言った。

「こじゅさんも・・・そうだと、思ったの?」

最早私の概念に 失礼とか言った言葉は無い。ただ、確認が欲しかった。ただ この状況がいかにどんな状況でどのように回っているかを知りたかった。その手かがりが欲しかった。私の脳のキャパシティを超えない何かを。もう。変換ができない。私に分かりやすく脳内で崩す事が出来ない。その意味を、抽出する事ができない。

「あぁ。だが・・・あそこまで本気だとは思わなかった。てっきり、またアンタをからかうだけかと思っていた。」

あはは、やっぱり。私もそう思った。そ、そんな 生涯に大事な約束。そう、三日も会って間もない人間になん、ざ。

「だがな、真っ白。有能な人材をすぐとるってのはぁ、分かるな。」

頷く。当たり前だ。どこにも属して無いのならば、敵にならぬ内に陣地に引き込む。敵の勢力を拡大せぬように、敵の威力を拡大しないように。

「 それと、同じだ。」



「いや、待って下さいよ。私、こじゅさん達の事情なんて知りません。私、こじゅさん達の戦の状況なんて知りません。それを、どう戦えと?それで、どう 結果を望めと?」
「ははっ。 んなとこに行き着くとは・・・ちょいと、言葉が悪かったか。」
「え?何処にも属して無い中間の者を引き入れるって、そう言う意味じゃないの?戦争とか、争いとか、」
「いい。今、俺達は休暇に来てんだ。今は、そんな言葉を聞きたくねぇ。」
「・・・」

こじゅさんの大きな手が私の頭を撫でる。

「悪ぃな。俺達の考えを、押しつけるような事をしちまって。」
「・・・わたし、は・・・一党制を、望んでない。血の上に、築いた平和を、望んでない・・・。無血で、皆・・・終わらせたい。平和に、終わらせて、皆 仲良く・・・・・」
「あぁ、そうだな。そうなりゃ、いいよな。」

こじゅさんは私の頭を撫でるように撫でながら私の途切れる言葉を聞いた。そんなもの、一つの犠牲がなければ 出来ないに、決まってる。そんなの、私の行動を正当化するに過ぎない、ただの自己満足/欺瞞だ。

はぁ、と溜息を吐く。なんか、もう 私の脳のキャパシティを超えている。そして、私自身がバラバラに分解されそうな域に来ている。

「真っ白。」

こじゅさんが私の頭を撫でながら話しかける。

「俺達は本気だ。だがな、多分。俺や政宗様は 今日の事を無かったように振舞うかもしれねぇ。」
「・・・そう、でしょうね。」

何かの本で 載ってた。

「だがな、俺達は本気だ。」
「それは、繋ぎの言葉ですか。」

野生本能に帰すれば、雄は雌を繁殖y

「 少なくとも、手前ぇの考えている意味じゃねぇ。」

ぐしゃりとこじゅさんが私の髪を潰す。

「・・・アンタにとっちゃ、見ず知らずの人間だろうがよ。」
「・・・えぇ。」

握り潰すように私の髪を撫でたこじゅさんの手が止まる。

「俺は、俺達はアンタの事を知ったら、益々惚れる確証はあるぜ。」
「なに」

を、と言おうとした言葉が途切れる。こじゅさんの目が、マジだ。

「奥州の男は嘘を吐かねぇ。」
「・・・」
「アンタみたいな素直な人間には、尚更だ。」

くしゃりとまたこじゅさんが私の髪を撫でる。私の人間性の一部を認められたみたいで、泣きそうになった。

「・・・俺は、ちょいっとお先に失礼させてもらうぜ。  真っ白、ゆっくり時間をかけて、気持ちの整理しろ。」

こじゅさんは一頻私の髪を撫でた後、向こうへ消えた。
そこに残されたのは、ずっと正座をしていた幸村さんと私だが、もう脳のキャパシティと理解が超えて、何も考える事が出来ない。
私は もう 疲れた体でふらふらと兎の抱き枕と普通の枕を用意して、横になるだけだった。

「! 真っ白殿ッ!!!どうなされたッ!!?!」

幸村さんが泣きそうな声で横になる私の顔を覗き込んだ。私は 幸村さんの有無を言わさずに幸村さんの腕を引っ張って体勢を崩す。

「!!」

幸村さんの体重が腹部や肋骨にかかったが、それは気にしない事にした。幸村さんが体勢を戻していたが、私は幸村さんの腕を放さないでおいた。幸村さんが私と同じ体勢で横になった。

「真っ白殿、いかがなされた。」
「眠い。色々と、理解が出来ない事が起きすぎて・・・脳内の糖分が足りない。」
「真っ白殿、横になるなら、布団を掛けないと風邪になるでござるよ?」

私は有無を言わずに横にあった布団を自分の腹のとこまで上げる。しかし、幸村さんが肩の部分まで引き上げた。暑い。ガシッと布団を跳ねのけようとしたら、また幸村さんが引き上げた。

「真っ白殿、某が腕枕をするでござる。」
「あー、うん・・頼むわ。」

そう言うと、柔らかい枕から少し硬い枕へと変わった。細い。あぁー・・・幸村さんの腕、かぁ・・・。

頭痛い。

何時の間にか抱いていた兎の抱き枕の感触もない。

「真っ白殿は、よく寝るでござるな。」

幸村さんが頭上で何か言ってる。だけど もう答える気力もないので、ただ じっと 黙って幸村さんのを聞く。

「寝たら全て解決する、っていう事はござらんよ。」
「知ってるわ。」

苛々する。あぁ、そうか。自分の脳が余りにも理解できなくて苛々してるんだ。睡眠には人のストレスを解消する役割もあるんだ。

「真っ白殿・・・某は、真っ白にとっては、某は・・・某にとって、は・・・」

ぎゅっと抱きしめられる感覚がした。あぁ 心臓の音がドクンドクンとなって煩い。もう脳は無意識の段階まで下がっている。


「某にとっては、大切な人でござるよ。」


幸村さんのその言葉を聞く事には、無意識より下の状態を彷徨っている状態だった。




紺碧
黒緑
濃い紫(本紫)
深緑

こんな理由で恥ずかしさの為、当初のより一部削りました。
そして携帯からは直せないというおち\(^o^)/


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