[通常モード] [URL送信]
一緒

乙女銀




夜11時、普段ならもうとっくに寝てる筈の銀時が珍しく電話で
「今からそっち行っていい?」
と聞いてきた。

仕事が残っていたが特に断ることもないかなと思い、
「仕事残ってて相手してやる時間作れねぇかもしんねぇけど、それでいいなら来い。」
と言うと嬉しそうな声で
「じゃあ今からそっち行くわ」
と言うのが聞こえ電話が切れた。






それから今に至る。



その後屯所に来た銀時は暇つぶしに読んでいたジャンプを読みつくし、する事が無くなったのか、一向に仕事が終わる様子のない俺に

「土方くーん…まぁだあー?」
と眠たそうな口調で問いかける。

「わりぃ、まだ終わんねーんだ。もうちょい待ってろ」
そう優しげな口調で答え、後ろを振り向くと瞼をとろんとさせ今にもぶっ倒れて寝ちまいそうな勢いの銀時。

「んー。もう銀さん眠いよ…」

“ふぅっ”と煙草の煙を吐き出す。

「だから相手してやれねぇかもって言ったろ?
…先に寝てろ。」

その言葉を聞いた銀時は何回もまばたきをし、意地でも寝ないとでもいうようにゴシゴシと目を着物の袖でこすった。

「トシと一緒に寝んだもん…。」

「っっ…/// おまえ…。」

んーっ と伸びをして必死に眠気を抑えようとする銀時。
そんな様子を見て健気で可愛いなあと不覚にも思ってしまう。
昼間とは全っ然違う銀時のギャップに少し驚きつつも、
あぁ…このままこいつと寝ちまってもいいか…
と甘い誘惑が頭をよぎったがこれは大事な仕事…。
やんなきゃ給料も貰えねーし…。




ただ、このまま銀時を寝かせてやれねぇのはさすがに可哀想だ。
だけどこいつ俺が終わらねーまで寝ないつもりだしな…。



しょうがねぇ…
今は一緒に寝れねーが、後から俺も寝るからよ…。


「銀時、こっちこい。」

「ん?」

「ほら、ここ…頭おけ。」

とあぐらをかいた太ももの上に手をのせる。

「仕事終わったのか?」

「いや、まだだけど、お前にかまってやりてぇから。」

銀時はぽっと顔を赤らめ、「じゃあ…」と控えめにおずおずと横に寝転がり頭を俺の太ももの上に乗せる。

指先で銀時の顔の輪郭をなぞるように撫でると気持ちよさそうに瞼を閉じた。

綺麗で滑らかな肌にやみつきになったかのように何度も何度も撫でる。

「トシ…くすぐったっ…ひぁ…」




「銀時…可愛い。」


「っ…男に可愛いなんて言うもんじゃねぇよ…。
嬉しくなんかねーしっ。
なんならかっこいいとか…。」

「っくく…今のお前は“かっこいい”の部類には入んねーよ」

指が銀時の頬を触れるか触れないかのギリギリのところをなぞると

「んぅ…っ」
と甘ったるい声を出す。

ほら見ろ、可愛いじゃねぇか。

心の中でそう言ってやり、そのまま頬から髪の毛に指を移動させ絡ませる。



とろとろの瞼はいつの間にかもう閉じ瞳は俺を映していないらしく、その証拠に静かな呼吸が聞こえ始めた。





「寝たか…」

“ぱさっ”と隊服の上着をかけてやると銀時の白くて細い、しなやかな指がぎゅっと隊服を握りしめた。

煙草の匂いが鼻を掠めたのか、それとも寒かったのか、くしゅんと可愛げなくしゃみをし、また静かな呼吸をし始める。

そんな銀時を見て、さぁ…さっさと終わらせて俺も寝床につこう。
と意気込みし、仕事に集中する事にした。







一式しかない布団だけれど、
抱き締めあって、
一緒にあったまりながら寝れば、
寒くないだろう‥。















土銀文
乙女銀ちゃんっぽい感じでした

銀ちゃんは眠くなると甘ったるくなるの希望(笑

短くてごめんなさい(>_<)















あきゅろす。
無料HPエムペ!