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愛舌
攘夷時代/甘




「なあ銀時。お前キスってした事ある?」


「…はぁ?
んなのねぇよ。」




キスしたら、こいつを自分のものに出来る気がした。





 愛舌










就寝部屋に俺と銀時はいた。

傷の手当てをしながら、悪かったなモテなくて。とぶっきらぼうに言い放った銀時。

もししてたら俺はそいつを斬っちまいそうだ。
しかも今は攘夷戦争真っ最中。
まわりは男ばかり。
してたとしたら寺子屋時代か。でもあのときゃまだくそガキだったからな。
したことがなくてもおかしくはない。



「何だよいきなり。」
不思議そうに問う銀時に、別に何でもねぇよ。と流した。
それを聞いてまた傷の手当てを始める銀時。



「って…ここも切れてやがる…。」

銀時のひざあたりの傷口から少しの血が滲んでいた。
ひざをたててその傷に銀時はちろりと赤い舌を這わす。
その舌を見て俺は生唾を飲んだ。

先陣をきって戦う白夜叉がキスに溺れて甘く喘ぐところを見てみたい。

ぺろりぺろりと猫みてぇに傷口を舐め続けるコイツをみて、俺は好奇心と自制心を抑えられなかった。


下を向いている銀時の顔をぐいっと真正面を向くように無理やりあげてその唇に吸い付いた。
ちゅっと軽めに吸って触れるだけのキスをし、離してはまた角度を変えてキスをする。
銀時はいきなりの事にびっくりしてるのかただただなされるままになっている。

と、やっと状況把握したのかどんっと俺を突き放した。

「っ、てめえ…!何のマネだ!!」

触れるだけのキスなのにこいつは顔中真っ赤にして目を見開いている。その様子を見て、ほんとにしたことねぇんだなァ。と実感した。


「銀時、してみねぇ?」

「何を!!」

「キス。」

そう一言言ってさらに銀時にすり寄る。

「キスって…今したじゃねぇか!」


「そういうんじゃなくて、深いやつな。」


「はぁっ?…ん…、んんっ//」

強引に唇を奪い、するりと舌を入れこむ。
初めての感覚のせいか肩が少し震えカクリと銀時の体の力が抜たのが分かった。

そんな銀時を見ながら口内のいいところを探る。
銀時が血を舐めていたせいで少し甘いような鉄の味がした。
歯列をなぞり奥のほうを念入りにさぐるとぴくんと銀時の体が反応する。

「んあっ!…、ん…。」

ココか…。

「っ…っ…。」

だらだらと口の端から唾液が流れ落ちている。
ぽたりと着流しに落ちじわりと染み込む。


ヤバい。

眉をひそめるような表情でだらしなく唾液を流している。
いつもとは違う銀時にゾクゾクと満悦感が押し寄せてきた。
こいつがこんな色っぽい声で鳴いてるなんて、想像以上に艶やかだ。





「た、かす…っぎ…。」

その時銀時の瞳から涙が零れ落ちるのを見た。
一粒と言わず、後から後から流れ出てくる。
さすがにおかしいと思い、舌をほどき銀時の顔を凝視する。

「銀時。」

「んっ…。」

「んだよ、そんなに嫌だったか?」

嫌がるだろうとは思っていたものの、ここまで大泣きされたらなんだか返って虚しくなってくる。


「ちげえっ…。」

だが銀時はそういうワケではなかったらしい。



「何で泣いてんだ。」

そう聞くも何も言わずただ涙を流し続ける銀時。

自分が銀時を泣かせた原因を作ったくせに、きっぱり言わない銀時に対して何だか無性にイラついた。

「言え。」

「─…。」

唇を噛み締めてしゃくり声をあげないよう耐えている。
涙でぐちゃぐちゃになった表情が、俺を駆り立てさせた。


ぺろっと銀時の頬の涙を舐め上げ、耳たぶを甘噛みすると、言葉にならない声と同時にぴくりと体がはねる。

「なんなんだよ。」




「…高杉は…他のやつとしてんだろ。」




「…は?」






「キスしてんだろ!他の女と!!
じゃなきゃこんなに上手いはずねぇよ!!」



「…銀と、き…。」



それを言われちゃ否定出来ないのが現実だった。
ぶっちゃけ他の女としたことはある。
ここ最近はしてないが。

だがこれはただの気まぐれじゃねぇ。
俺は銀時が好きだ。
銀時を俺のモンにしたい。

未だ泣き止まない銀時を見てもう一度唇にかぶりついた。


「ふ…っ…う…。」

泣き声と喘ぎ声が入り混じった声が俺の脳内を満たしていく。

くちゅりと音をたて、唇を離すと涙と唾液でぐちゃぐちゃになり、顔を真っ赤にさせている銀時の姿があった。




「あぁ…ある。」



「ほらよ!
好奇心かなんかか?嫌がらせか?
なんで俺と!」








「お前が好きだからに決まってんだろ。」



「っ─…。」

音にならない声をあげてまた涙を流し始める銀時。

「なんだァ?嫉妬でもしてたのか?」
くつくつと喉の奥で笑うと「ちげえ!!!」と怒る銀時。







「もし俺以外のやつとしたら殺してやるよ。」




「死ねっ…。」




銀時はそう言った後、ぐっと俺の頭を引き寄せ唇をあてがった。
銀時の舌が口内に侵入してくる。
拙い動きで口内全体をかき回す舌にそっと絡めてやると、ゆっくりとした動きになる。

そっと唇を離すと息を荒くし…目を泳がせながら銀時は呟いた。


「っ…変になる。
キスで、溶けそう。」




「ふんっ…溶かしてやらァ。
覚悟しとけ。」







お前が好きだ。
手に入れたい。
いずれ脳も神経も理性も溶かして俺のものにしてやる。


















あわわわわ\(゜□゜)/
とりあえず謝りたい!ごめんなさい(>_<)←
攘夷時代の甘ってことで…ってアレ?
あ…甘いかこれ…!

高杉はなんか遊廓とか昔行ったことありそうだよね(^ω^)
という感じです(え



















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