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蜃気楼セレッサ2


 ・・・何かさ、こう、一回自覚しちまうとさ、こんなどうでもいいところがちょっと可愛く見えちゃったりしてさ、・・・だいぶ落ち込むよね。頬を火照らせてぼんやりした眼差しでこっち見られちまうとさぁ・・・。見るなよ、見んじゃねぇよ・・・立ち上がるなよ息子・・・。
 振り切るように背中を向けて、備え付けのソファの上にマントやら刀やら、重いものを放り投げる。もう風呂に入るのもめんどくさくなっちまってて、ぼんやりした頭が寝たいと信号を送ってくる。
 比較的楽な格好になって、何か変な気を起こさないうちに寝ちまおうと、俺は土方が眠りの縁をうろうろしながら横たわっているベッドに潜り込む。隣で寝返りを打ちながらぼんやりしているコイツに目をやって、気付いた。
「・・・寝苦しいだろ、脱げよ」
 自分でやれよ、と思いながら、コイツは酔っ払いだったと思い出す。しょうがねぇな・・・。
 うー、と唸る土方から、マントを剥がして腰の刀を引き抜く。されるがままのコイツなんて珍しいモンを眺めながら、俺は思わず生唾を飲んだ。
 ぬ、脱がしちゃっていいのかね、マジで・・・何か悪いことしてる気分なんですけど・・・いや、でもコイツは紛う方なく成人した男なんだし、そんな犯罪みたいな感じは一切無いわけであって。
 ごそごそボタンを外してやって、暑そうにしている首元を楽にしてやれば、土方は熱い息を吐いた。
「ひじ、かた・・・?」
「・・・さかたァ?」
 呼ばれたことが分かったのか、ぼけーっとした声が返ってくる。
 だからその顔はヤベェんだって!
 思わず、その頬に触れる。酒に酔って熱を持った頬がピンク色に染まって、触ると気持ちいい。・・・コイツ、こんな肌すべすべしてたんだっけ・・・いや、触ったことねぇんだから知ってるわけねぇだろ。何考えてんだ俺。
 あー、ダメだ。俺も完全に酔っちまってるわ。こんなさ、据え膳用意されてて食わねぇわけにはいかねぇだろ・・・!
「・・・嫌だったら抵抗しろよ」
 一応、それだけを言って俺は、土方の服に手を掛ける。嫌がるどころか、俺の手の動きをぼんやり見てるコイツに、あれ、意外とコイツも乗り気なんじゃね?とかそんなことを考える。
 つーかぶっちゃけ男相手にするとか初めてなんだけど、どうすればいいのよ。女みてェに触ってたら濡れるわけもねぇし、むしろ突っ込むアナすらねぇしさ・・・どこ使うんだっけ、ケツ?・・・入んのかよ、マジで。
 とりあえず、勃っちまった息子をグッと押し付けながら、土方のズボンのボタンに手を掛ける。
「え、なに・・・」
 漸く事態を把握したんだか何なんだか、不思議そうに見下ろしてくる土方を無視して、下着ごと引き摺り下ろしてやった。
「うわ・・・、ちょ、さかた」
 緩い抵抗が肩に掛かる。んなことされても、こっちも腹括っちまったわけだし、今更やめるなんざ出来ねぇけど。
 酒飲んで緩く勃ってやがった奴のナニに触って、軽く扱いてやる。急に襲ってきた快感にびっくりしてんのか、目を見開いて俺を見る様子が何か可愛い。
「あ、ぁ、ちょっ・・・」
 止めようとしてんだろうけど、あいにくそんな緩い抵抗じゃ逆に興奮するだけだから。俺の肩を緩く押してくるコイツの手を無視して扱く手にどんどん力を加えてやれば、土方の手は逆にしがみ付いてくるようになった。
「んん、ふ・・・、ぅ、あっ」
 ・・・ちょっとマジやべぇ、興奮してきた。
 完全に勃っちまった俺のナニと、土方のそれを合わせて扱いてやれば、互いのが擦れあってマジで気持ちいい。男同士の嫌悪感とか、んなもん一切湧かなくて、ただ快感に溺れちまいそうだった。
「は、・・・く、」
「んあ、あっ、あ、・・・も、さかたっ」
 耳元で吐き出される土方の甘い喘ぎ声が、俺の興奮を更に盛り立てる。コイツ分かっててやってんじゃねぇの?って思っちまうぐらい、ストライクな声。女もそうなんだけどよ、わざとらしくアンアン喘ぐ奴って嫌いなんだよね、こう、いかにも気持ちいいんです、ってのを耐えてる感じ?唇噛んでそれでも漏れてくる喘ぎ声って凄ェ興奮しねぇ?
 二本まとめて掴んで扱いて、先走りだらだらの先っぽとか指で刺激してやったら、土方の腰が面白いぐらい跳ねやがる。その動きがまたこっちに伝わって気持ちいいだけなんで、俺は悪戯に弄るのを繰り返してやった。
「あっ、ひ・・・、ぁあ、もッ・・・あああ!」
 凄ェ、腰ビクビク跳ねてんじゃん・・・。そんなにイイんかね?
 そこまで喜ばれちまったら俺もテンション上がるわけで、込める力を強くしたり弄り回したり、好き放題してやった。そうしたら、案外溜まってたらしい土方は簡単にイッちまった。ドロドロ精液吐き出しながら耳元で荒い呼吸されちゃって、・・・こんなんで興奮しねぇわけねぇだろうが!
 イッて萎えたソイツのナニごと一気に俺の息子も扱いてやれば、抜いたすぐ後の敏感なそれには激しかったらしく、甲高い喘ぎ声が漏れていた。
「ああぁッ!や、ちょ・・・!さか、・・・ひっ!」
 ぐりぐり刺激してやって、一緒くたにして扱けば、俺がイクのに合わせてまた勃たせやがったソイツ。あー・・・やべ、超気持ちいい・・・。
 二人分の精液でどろっどろの手のひらを、浅い知識頼りに俺は奴のケツまで持っていく。さすがにそこまでされるなんざ思っていなかったらしい土方の抵抗が強まったが、そんなことじゃ今の俺は止まらない。
「あっ!?ちょ、どこ、さわって、・・・んっ」
 ケツのアナ撫で回す俺の手を必死に掴んで引き剥がそうとする土方の抵抗を無視して、俺はそのままそこに指を一本捻じ込んだ。
「ぐ、ぁ・・・ってェんだよボケ!」
「あだっ!」
 ちょっ・・・!この雰囲気でいきなりビンタ、ってねぇだろ!空気読めバーカ!
 つうかテメェ、俺の指が入ってること忘れんなよ!
 別に意地悪とかそんな意味も無く、ケツん中で指をぐりぐり捩じ回してやれば、悲鳴じみた声が聞こえてちょっと可哀想になった・・・んですけどもね、またその声が逆に興奮を煽るもんだから結局のところ俺が悪いんじゃなくて土方くんが悪いんだと思います。作文。
「い、てぇっつてんだろ!下手糞!抜けよっ」
「男相手なんて初めてなんだからしゃぁねぇだろ?それとも何お前、男と経験あんの?」
「あるかボケェェェ!」
「じゃあ俺が初めてってわけね、そりゃ光栄だこと」
「思ってもねぇこと言ってんじゃ、ぁ、うっ・・・!」
 色気もクソもねぇ言い合いもいいんだが、今はちょっとこっちに集中して貰いたいわけよ。そういう男心、おめぇなら分かんだろうが。
 ケツに突っ込んだ指をぐりぐり弄りまわして、ちったァ馴染んできたそこにちょっと安心する。まさか指一本でお終ェだとか言われちまったら、この昂りまくった欲求どこにぶつけりゃいいんだよ、なんて思っちまってたもんだから。
 ・・・にしても、痛そーだなー・・・俺は別にこの先、バックバージン失う気なんざ小指の爪の先ほども思ってねぇからいいんだけどよ、もともと受け入れる器官じゃねぇんだから痛いのも当然だよな、可哀想に。俺がやってんだけど。
「は、ぁ・・・っ、くそ、・・・ぅ」
「え、何、ウンコ出そうって?止めてよこんな状況で」
「んなわけねぇだろボケ!デリカシーの無ェバカ野郎!死んでこい!」
「冗談だろー?可愛いジョークじゃねぇか、本気にすんなよ」
「こんな状況でそんな冗談吐きやがって!タチ悪ィんだよ!」
 はいはいもう俺が悪かったから黙ってなさいって。




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