いや、名器とか言われても
「や……あぁ…」
情けない声が響く。処女を奪われて哀しいっていうのも勿論あるけれどそれ以前に、今私の中にあるツナさんのそれに感じてしまっている私がいるのも確かだった。
……本当に、変態なのか。
「……っ…やば、なまえのナカすごい気持ちいいんだけど…名器じゃん、まじ…」
「っ…ぬい、てぇ…」
「嫌。……それに……」
「ぁあッ!」
ツナさんが少し腰を動かしただけで、私はあられもなく声を上げてしまった。擦れる肉棒と肉壁。………認めたくなんかないけれど、それがどうしようもなく、気持ちいい。
「ほら、下のお口はこんなに正直だよ?俺のをやんわり締め付けてくる…」
「はあっ、ん、…っ」
「上のお口も素直に言ってみたら?『もっと私の膣に強く擦りつけて下さい』ってさっ」
「ひゃあぁっ!」
私が何を言う前に、ツナさんは腰を前後に動かし始めた。完全に脱いでいないツナさんのジーンズと私の太腿がパンパンとぶつかる音が部屋中に響き渡る。当然その度熱い異物と私の肉壁は擦れる訳で、…意識が、飛んでしまいそう。
「っは…ヤバ、締め付けよすぎ…最高…っ」
「や、あっ、んっ、あぁッ!」
「声も可愛…もっと鳴いてよ」
「ぁあっ!!」
痛いという感覚は確かにあるのに、不思議とそれはほとんど感じなかった。ただ生々しい水音が妙に心地よくて、自分の腰も何だか無意識に揺れていて、……ナニカが、来そう。
「もッ…だ、め…っ」
「ダメ?…あ、もしかしてイきそう?」
「い…?っあ、ん…!!あ、あッ…んっ」
「そ…俺も正直もう限界だし…カメラ、ちゃんとこの子がイくとこ収めてよ…っ」
「!やだっ…撮らない、でぇっ…」
「何を今更…っ、やば、無理…」
「ゃあぁあぁっ!!!」
最後の一突きが丁度一番奥に当たった瞬間、来ていたナニカが私を飲み込んで、…液体が、勢いよく秘部から吹き出した。
……まさか…おもらし?
「……っあ…」
私の頭が真っ白になった一拍後にズリュッとツナさん自身が抜かれ、私のお腹の上に生温かい液体のようなものがどろりと吐き出されて腰を伝ってシーツに零れ落ちた。
でもそんなの今の私には全く気にならなくて、むしろ無理矢理された事とか、なのに感じてしまった事とか、終いにはおもらしまでしちゃった事とか…そんな恥ずかしい場面が頭を何度も巡り、お腹の上に乗った液とか、全裸でベットに横になって脚をM字に開いてる事とか、そんな事も忘れてただ、呆然としていた。
……と、そうしたら。
―ピロリン♪―
「っ……!?」
軽快な機械音が響いて我に返った私は、慌てて上半身を起こした。そこに、居たのは。
「これ、待受にしよーっと」
携帯を片手に、微笑むツナさん。
……まさか、撮られた?
「潮まで吹いて…そんなに気持ちよかった?」
「……っ」
「でも俺、君の事気に入ったかも。ねぇ、ちゃんと女優になってこれからも……あ」
ツナさんの言葉も最後まで聞かず、私は放り出されてたビショビショのパンツを履き、引き裂かれたキャミを横目にブレザーだけ羽織ると、鞄を引っつかんで部屋を出た。
その後の事は、覚えてない。
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