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pdr
※遠距離同居(新御)
あなたは30分以内に777RTされたら、二人とも新人社会人の設定で同居して暮らし始めた新御の、漫画または小説を書きます。 http://shindanmaker.com/293935


全然お題クリアできてない



※未来捏造。殴り書き




 一度目の行為に没頭しすぎて、彼が必死に何か言ってると気付かなかった。制止の声だけだと思っていたのでどうせ止めることなどできやしないと無視を決め込んで二度目になだれ込もうとしたところで「なんで、ここに、おるん」という至極まっとうな質問であると解って中断はせずに返事をした。
「だって連休だろ」
 日本では、と付け足すと御堂筋がきょとんとした顔で首を傾げる。毒気のない顔に唾を飲みこんでから頭を抱え込んで唇に噛み付いた。

 実家を出た御堂筋は住所を新開のマンションに移した。だというのに事実上そこで過ごしたのは一週間かそこらで準備ができてすぐに海外に越してしまった。会社で異動があったばかりの新開は御堂筋との同居期間を楽しむ間もなく取り上げられてしまった事を酷く悲しんだ。学生の頃から交際を始めてそれなりにうまくいっていたというのに二人の同居生活は異動と引っ越しのドタバタで手すら繋げなかった。
 まだ学生時代にラブホテルに入って行為にふけっていた頃の方が恋人らしかった。空港まで見送りに行ってまで文句を言う新開に御堂筋は呆れた顔で別れを告げた。あまりにあっさり言われたので交際を解消されたのかと焦ったが後日送ったメールにはこれと言って交際を終了させる旨は記載されていなかったので安心して仕事に集中した。
 時差もあり電話やインターネットを使っての会話もほぼできずストレスがたまる中、ウェブカメラを起動したまま眠ってしまった御堂筋の部屋をよく観察して彼の休日を把握した。

 運よく日本の大型連休と被ってはいたが異動したての新開にそんな連休は存在していなかった。上司や同僚に無理を言って、否仕事自体は全て終わらせてきたので何も無理なことなどない、新開にしかできない新開がやるべき仕事は全て片づけて御堂筋の寝泊まりしているアパートまで飛んだ。
 久しぶりに会った恋人を見た瞬間大型犬よろしく飛びついて顔中にキスをして暴れるのも構わずドアに押し付けて服を剥ぎ取った。
 同居を始める前から慣らしていた身体は性急な行為にも傷つかず開いたが矢張り苦しそうだった。何度もごめんと口にしたが愛しさと嬉しさで浮かんでしまう笑みは隠せなかった。
「やす、みやからってわざわざ、あ、まっ…」
 一度目の行為で柔らかくなった場所に指を押し込んで掻きまわすと長い手足がびくびくと跳ねる。どこをどう掻き混ぜれば彼が反論できなくなるか知っている指が無遠慮に動いた。覚えたての10代の頃よりずっと切羽詰っていた。仕事を始めた時も、彼がプロ入りした時でさえこんなに焦りはなかった。追い詰めるように抱くのは初めてだった。
 濡れた音が響き、指に絡まる精液に避妊具をつけ忘れていたと思い当たる。彼を傷付けることは本意ではない。できるだけ優しく、明日に響かぬように抱くのが常だった。性行為も感じる自分も否定する御堂筋に対して、新開はいつも俺がどうしてもしたいからお願いしますと頭を下げ、御堂筋が仕方ないとベッドに横たわる。反応するのは生物として仕方ない事なのだと思い込ませてやらなければいけないというのに今日はどうしてもそれができなかった。
 反応する場所を泣くまで抉り、放った精を内側に塗りつけて嫌らしい音を立てるたびに耳が染まるのを指摘した。卑猥な音を鳴らしてまるで女の子みたいだねと囁いて泣きそうな顔に興奮を隠さず涙を啜った。
 四度目から後は数えるのを辞めた。

 二人そろって喉が枯れ、罵声を飛ばしたい御堂筋も謝罪をしたい新開の声も虚しく乾いた空気に溶けた。喉の痛みと腰のだるさで早々に起き上がる事を諦めた御堂筋は新開をベッドから蹴りだして昼まで起こすなと言外に示す。
 不機嫌な恋人に苦笑いして毛布から僅かに出ている髪に触れた。ぽつりとシーツに落ちた水滴を不思議に思って瞬きをすると同じ位置に一回り大きな水滴が落ちた。自分の涙であると解って頬に触れると訝しげな目が毛布から出てきた。
 ぼろぼろと泣き出す新開に泣きたいのはこっちだと言いたげな目が睨みつけるが、あまりに泣きやまない成人男子に呆れたのか御堂筋が根負けして上半身を起こす。途端に表情まで崩して新開は泣いた。会いたかったのだと、掠れた声で何度も言った。掠れた醜い声に御堂筋が吹きだした。掠れた笑い声に、新開も泣きながら微笑んで、もう一度謝る。もうええわ、と薄い唇が言ったのを見て彼のとは違う分厚い唇でそこに触れた。
 長距離の移動で疲れた体を休めて、目が覚めたら喉に良い飲み物を入れよう。それから今後の話をしよう。もう二度と寂しい想いはしたくないから。

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あきゅろす。
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