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◆青山恭平の事件簿◆
古刹殺人事件(1)-9
「『青山所長』?何それ?」
「いや、だからさ…」
「いや、光、気を使ってくれるのは嬉しいけどさ。ガラじゃないから、いつもの呼び方でいいよ。」
「え、そうなの?じゃあ、分かった。」
「で、何?掃除と電話番の仕方と写真の撮り方を、俺が教えるの?」
「ううん。掃除の仕方は、あとで僕が教えるよ。君は取り敢えず、電話の受け方とかけ方、教えといてよ。それでまだ時間があったら、写真の撮り方もね。僕は電話するところがあるからさ。」
「分かった。」
 みんなが驚いていた。
「青山先生、じゃなかった、青山さんって、普段は光さんの尻に敷かれてるんですね。」
と力哉が言うと、秀幸も言った。
「なんか光さんて、青山さんの奥さんみたいですね。」
恭平も僕も、例によって大笑いした。
「あの、青山先生、」
「はい、黒田君、どうしたかな?」
「写真の撮り方って何ですか?俺等、写真くらい撮れますが…」
「ああ、そっか。
 違うんだ、一般の写真のことじゃなくて、うちに来た郵便物全てを、届いた日ごとに正確な日付が分かるように撮っておくんだ。」
「郵便物を写真で?え、何でですか?」 
「後々必要かも知れないからね。無論、必要じゃないかも知れないがね。」
「へえ…」
 他の面々も不思議そうな顔をしていた。


 僕は、品川の裕紀さんに電話してみた。すると、毎日でも来て欲しいと言ってくれた。僕は、今の病院が火木土なので、取り敢えず、月水金でどうかと聞くと、即座にOKになった。それで、来年1月7日の月曜日から早速品川行きが決まった。


 次に、今勤めている病院に、性急(せっかち)で申し訳ないが、一身上の都合で引継ぎも兼ねて今年一杯にさせて欲しい、と申し出た。社交辞令なのか、少し引き止めてくれたのが嬉しかった。


「青山さん、お邪魔しますよ。」
 お昼になって、ハチさんが入ってきた。5人と恭平と僕が、一斉にそっちを見た。
「うわっ」
ハチさんが驚いて言った。
「あれ、皆さん、まだいらっしゃったんですか?あれから随分経ちますので、もう帰られたかと…失礼しました。」

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