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◆青山恭平の事件簿◆
占い師VS青山恭平(4)-4
「お前、殴るぞ。」
「どう致しまして。青山邸における恭平先輩は怖くも何ともありません。」
「ったく…」
 僕はクスクス笑った。


 道路を渡って、病院に入ろうとしたら、恭平がはたと立ち止まった。
「やっぱ、コンビニに行こう。」
「え、何で?」
「光、君、またさっきみたいな思い、したいかい?」
「ああ…」
「古いドクターや看護師さん達に見つかったら、また言われるぞ。」
「今度は、マザコンってですか?」
「凌、お前、そのうち殴る。」


 僕達は、わざわざコンビニにコピーを取りに行った。すごく長くて、一枚に入りきれず、二枚になった。

「青山さん、駅はすぐそこです。逃げましょうよ。」
「そうだね。そうしたいね。」
「いや、そうはいかんだろ。そんなことしたら、二度と兄貴に会えなくなる。」
 凌が不承不承、言った。
「はいはい。」
「『はい』は一度だよ。」
僕はニヤニヤして言った。
「それに、原本の巻物を戻さなきゃ。」
僕はコピーを畳んでスーツのポケットにしまった。僕達は、急いで青山邸に戻り、そーっと家系図を戻した。


 昼食まで、あと10分ある。
「ねえ、恭平。君の部屋って、まだある?」
「さあ、どうだろ?もう十年経ってるからな。」
「ねえ、行ってみようよ。」
「え、やだよ。」
「何でさ?面白そうじゃん。二階かい?」
「何で分かった?」
「いや、さっき廊下を歩いてた時、どの部屋のドアも君は見なかったのに、階段だけチラッと見てたからさ。」
「あれ、光さん。ちゃっかり青山さんの助手、やってますね。」
「早く。なかったらそれでいいから。時間、なくなっちゃうよ。」
僕達は階段を上がった。


 総二階なので、一階と同じような造りである。階段を上がりきったところの正面にドアがあった。玄関の上に当たる場所である。そのドアだけ、他のドアとの間隔が広かった。恭平はそのドアをそーっと開けた。なんと開いた。鍵はかかっていなかった。

「ここだよ。」
 恭平はそう言って恐る恐る入ると、電気をつけた。広い。20畳くらいある。
「あっ…」
恭平が、滅多にしないことをした。つまり、叫んだ。

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