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◆青山恭平の事件簿◆
占い師VS青山恭平(2)-3
 恭平は尚も手を合わせて頼んできた。
「頼む!何でも言うこと聴くから。」
「本当?」
「うん、約束する。」
「家事、手伝う?」
「頑張る。」
「買い物、一緒に行く?」
「行く。」
「現場に出て、凌とばかり話して僕を仲間はずれにするの、もうやめる?」
「そんなこと、したことないじゃないか。」

 どうやら、自覚がないようである。

「もう凌や僕を、絶対にからかわない?」
「うん。」
「誓える?」
「誓う。」
「うーん、じゃあ、どうしようかな…誓うんなら、勘弁してやるかな…」


 凌がクスッと笑って、間に入ってきた。
「青山さん、裕紀さんは光さんの学部の先輩ですから、お会いする前からご存知でしたよ。それに、立派なお方ですから、下衆(げす)の勘ぐりはしませんから。」
「そりゃ、兄貴は立派だからそうだけど…
 親父は古い人間だし、それに使用人達がさ…」
「青山さん、男でしょう。昨夜、光さんと約束されたんですから、反故にしたら、その方が見っともないです。」
「凌、お前さんてさ、俺と光じゃ、大体光につくよな。マジに惚れてんのか?」
「あ〜あ、恭平、残念でした。」
「えっ、何が?」
「今、凌をからかっただろ。はい、アウト!」
「あっ、そう来た?」
凌も、赤くならずに負けじと言った。
「青山さん、話の矛先を私に向けて逃げようとしたのが命取りでしたね。とにかく、さっさと着替えて下さい。」

 凌の迫力に負けて、恭平は渋々、自分の部屋に着替えにいった。嫌がってる割には、僕と一緒に作ったばかりのアルマーニのスーツを着ていた。


 恭平は仏頂面をして聞いた。
「で、どうすんの?電車?車?」
「色々と移動に便利だから、車にしませんか。
 何なら、私が運転しましょうか。」
「あ、凌、ありがとう。
 でも、いいよ、僕が運転するから。」

 実は僕は、「ヘビメタ事件」の時以来、凌の運転には些かビビッているのだ。

 凌は半分不服そうに言った。
「なんか、もろ嫌がってませんか、光さん?」


 凌は、今日はいつものグレーや紺ではなく、流石にいつかのパンク系でもなく、茶のスーツを着ていた。勿論、凌はどんなスーツを着ても刑事に見えてしまうのだが。


「車なら、コートは要らんな。」
 恭平は、スーツのまま出ていった。僕達も続いた。

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