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◆青山恭平の事件簿◆
古刹殺人事件(3)-4
「ええ、一応。」
「ちょ…15センチって、ギリギリすぎですよ。これって、きつくないですか?」
「まあ、そうですね。」
恭平がまたクスッと笑って言った。
「月子、追々慣れるよ。
 じゃあ、行くか。」
恭平の言葉で、僕達は立入禁止のテープの方に行った。


「ご苦労様です!」
 前回は酷い目に遭ったが、あれから覚えてくれたのか、僕達が行くと制服が敬礼してくれた。僕たちも会釈して、そのままみんなでテープを掻い潜った。

 知った面々がいた。光ヶ丘西署の刑事課の人達だ。どうやら初動捜査班は帰って、所轄が現場検証をしているところのようである。

 中に一人、一際(ひときわ)背の高い人がいる。その人は僕達に気付くと、徐(おもむろ)に寄ってきた。
「これはこれは、青山さん。お待ちしておりましたよ。」
恭平が、やっぱり、という顔をして返事した。
「岸部署長、どうされたのですか?」
「いや、青山さん、多分、あなたが来ると思いましてね。井上君に無理を言って、連れてきて貰ったんですよ。」
「それはどうも…
 あ、紹介させて頂きます。うちの助手のみたらいです。
 月子君、光ヶ丘西署のきしべ署長だ。」
「御手洗です。宜しくお願い致します。」
「こちらこそ、宜しくどうぞ、岸部です。御手洗さんって、どこかで聞いたお名前ですね。」


 僕は、彼女が「美人姉妹殺人事件」の関係者だとバレたらマズいかな、と何となく思ったので、話に入った。


「ええ、この辺の地元の人なんです。」
 恭平が聞いた。
「岸部署長、現場に入られたことは、おありなんですか?」
「遠い昔です、警部補の頃ですから。久しぶりなんで、わくわくしていますよ。」
「では、ごゆっくり、というのもおかしいんですが、じっくり観ていらして下さい。ちょっと失礼します。」
恭平は署長にこう言うと、僕達の方に戻ってきた。
「凌、検死はどうなってる?」
「ええ、もうそろそろ藤社先生が見える筈です。」
「そうか。じゃあ、鑑識さんの邪魔にならないよう、終わるまでは端っこの方にいてくれ。」
「分かりました。」

 恭平はこう言うと、また岸部署長の方に行って何か話し始めた。僕達3人は囲みの端の方に移動した。

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