[携帯モード] [URL送信]

◆青山恭平の事件簿◆
古刹殺人事件(2)-4
「ええ、あの…長光寺橋公園、覚えていらっしゃいますよね。」
「うん、覚えてる。」

 恭平が急に嬉しそうな顔になり、喧嘩も忘れて会話に入ってきた。

「あそこで、また何かあったのか?」
「いえ、あそこではなくて、あの公園の少し手前にお寺があるんですが、そこで人が死んでるって、先程連絡が入りまして…」
「コロシか?」
「はい、そうだと思います。」
「なんで、もっと早く言わないんだよ?」
 凌は、赤くなった。
「すみません。
 ですが、言おうと思ったら、青山さんが元気がないので、私は熱を測ろうと青山さんの額に自分の額を当てたんです。そしたら…」
「あ、分かった、凌。それで恭平、発情しちゃったんだよ。」
「何だよ、光。発情って、人を獣みたいに?俺はただ、凌を問い詰める気だっただけだよ。」
「さあ、どうだかね。」
「はいはい。
 で、凌、お前さんの担当か?」
「ええ、一応…」

 恭平はニヤッとして、しかし、さも困った風に言った。

「面白そうだな。
 だが、困ったなー。3時に人が来るんだよ。」
「え、依頼人ですか?」
「いや、助手。」
「え、助手?光さんがいるのにですか?」
「ああ。まあ、光は助手頭って感じかな。」
「助手がしら?何ですか、それ?」
「いや、5人来るんだ。」
「5人?助手がですか?」
「ああ。」
「なんでまた、5人も?」
「いや、行きがかり上。
 ほら、光ってイケメン好きだろ、それでさ。」

 僕は赤くなった。

「なんだよ、恭平、その言い方?」
「え、5人のイケメンですか?」
「違うよ、凌。ほら、君も知ってるだろ。『ヘビメタ』の時のソリッドのみんなと、『美人姉妹』の時の御手洗月子さんだよ。」
「ええっ、そうなんですか?でも、どうして?」
「ん。例の件で、ソリッドは今謹慎中らしいよ。で、バンドを解散してサポーターになるよりは、引退した方がいいってさ。助手志望で、昨日来たんだ。
 それで光が、黒田力哉一人だけOKする訳にはいかないから、全員OKしたんだよ。」
「なるほど。」
「凌、何が『なるほど』だよ。恭平のそんな嘘、信じないでくれよ。」
 凌は、クスッと笑った。
「分かってますよ、光さん。
 で、月子さんは?」
「恭平のことを好きなんだよ、すぐ分かる。塾をやめても、来たいってさ。」

[*前n][次n#]

16/176ページ


[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!