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◆青山恭平の事件簿◆
古刹殺人事件(1)-6
「お給料も、どれだけ出せるかは分かりませんが、何とか努力します。
 では、警察官も最初は警察学校でみっちりと仕込まれるように、探偵業にも大事な心得があります。
 最初に、探偵業における最も大事な心得をいくつか申しますので、よく聞いて下さい。それで、もしご自分には無理だと思ったら、この場で仰って下さい。」
 HIDEYUKIが聞いた。
「あの、言ったらどうなるんですか?」
「申し訳ないけど、帰って頂くようになります。宜しいですか?」
 全員が、揃って返事した。
「分かりました。」

 僕は、自分が半年前に恭平に言われたことを、取り敢えず、一つ一つ押えることにした。

「最初に言っておきますが、自分が青山恭平の助手だということは、絶対に他言しないで下さい。勿論(もちろん)、ご家族にも、お友達にもです。聞いた方達がまた他言したら、何かの時に、ご家族やお友達に危害が加えられるかも知れないからです。人質になったりあるいは殺されたりとか。いかがですか、出来ますか?」

 これには、みんな、些か驚いたようだ。確かに、家族や周囲の人間に「自分は青山恭平の助手だ」って言いたいだろう。他ならぬ僕自身、なった当初は喋りたくて堪らなかった。だが、口の軽い僕も、これだけはしっかり守ってきた。

 RICKIEが、真っ先に答えた。
「出来ます。元々、俺、そんなに喋る方じゃないですから。」
月子さんも言った。
「私も出来ます。」
YASUも言った。
「俺も、出来ると思います。」
KAMIYAも言った。
「あの、僕も出来ます。」
HIDEYUKIは、少し赤くなっていた。
「俺、自分では普通だと思ってるんスけど、社長やみんながお喋りだって言うんです。駄目でしょうか?」
「いえ、今言ったことに関してですから。」
「じゃ、出来…ると思います。」
恭平も僕も、クスクス笑った。

「次に、『法的なものの考え方』というものを、理解しなければなりません。月子さんは法学部ですからお分かりかと思いますが…」
 すると、RICKIEが言った。
「あ、俺も法学部です。」
僕は驚いた。
「え、そうなの?」
「はい、九大です。」
「ええっ、九州大学?君はそこの法学部を出てて、ロックやってるのかい?凄いなあ。」

 道理であの時、賢い印象だった訳だ。



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