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◆青山恭平の事件簿◆
古刹殺人事件 第1章 助手雇用枠拡大-1
第1章 助手雇用枠拡大


 品川の恭平の実家から帰ったら、10時になっていた。僕は今日は診療はないが、取り敢えず事務所を開けて掃除しなければ、と車をパーキングにしまうのは恭平に任せて、先に事務所に向かった。

 エントランスでハチさんに会った。
「あ、光さん、おはようございます。」
「ハチさん、おはよう。」
時間がないのだからさっさと部屋に上がればいいものを、僕は一言嫌味を言いたくて、つい言ってしまった。
「ところでハチさん、裕紀さんに色々と細かい報告、ご苦労様。お陰で弁解が大変だったよ。」
僕としては精一杯の嫌味のつもりだったのだが、ハチさんは白々しく答えた。
「いえいえ、とんでもないです。お役に立てて本望です。」
「はいはい、分かったよ。ま、いいさ。
 あ、そうだ、ハチさん。とってもいい報告があるんだ。今度暇な時に遊びに来てよ、話すからさ。じゃあね。」

 僕は裕紀さんの件で何しろ機嫌が良かったので、ついハチさんにも報告したくなったのだ。それで、あまり頓着せずに二階に上がっていった。

 その僕の背に、ハチさんが声をかけた。
「あ、光さん、お客さんが5人、お見えですよ。」
「え、5人?」

 やった、仕事だ!

 僕は悦び勇(よろこびいさ)んで事務所のドアを開けた。


 何と、知ってる顔が五つ並んでいた。

 え、嘘、何で?

 思わず、そう言ってしまいそうになった。
 ソファが三人掛けなので、月子さんとRICKIE(黒田力哉君)とHIDEYUKI(高橋秀幸君)が座っていて、YASU(淡路安紀君)は立っていた。
「ソリダリティーのみなさん、それに御手洗月子さん、どうしたんですか?」
HIDEYUKIがニコニコして言った。
「いや、俺達、例の件でしばらく謹慎なんッスよ。で、久しぶりの休暇、みんなで楽しんでるんです。」
「へえ、そうなんですか。
 あれ、人数は合ってるのに、一人足りない…誰がいないんですか?」

 僕は、KAMIYA(神谷太朗君)にやっと気づいて、聞いた。
「あれ、KAMIYA、髪、切りました?」
「あ、はい。」

 KAMIYAが頬を染めて答えた。何と、あの肩より長かった美しい髪をばっさりと切っていたのだ。道理で一応男性に見えたから、誰だか分からなかった訳である。

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