灰色綺譚
キレますって、ソレ2
そんな時、置いてきぼり状態の半裸?の男の中の一人、ティキが声をかけてきた。
つか、忘れてたけど《ノア》いたんじゃん。
「えっと、そのお嬢さんは…?」
「あ、あぁ彼女は…」
「ねぇ、アレン。君ってそういう趣味だったの?」
私のフルネームを言わないでーっ!!
「「「「「「へ?」」」」」」
「男の服を脱がすのが、趣味だったの?」
私が、ティキの方を視線で見やれば、全員がフリーズした。
もうすぐブリザードが起きるんじゃないかっていう位に、室温が下がった気もした。
「まぁ、いいや。クロウリー、私は君に用事があって探しに来たんです。来なさい。」
「あ、はい…」
「「ちょ、ちょっと、待って!!」」
非情にも、出遅れて止め損ねたために、春華は行ってしまった。
「おい、少年。あのお嬢さん…多大なる勘違いをしていったんだけど…」
「知ってます。多分、ポーカーを知らなかったんだと思います…えぇ、僕は教えてませんもん、ポーカー…。」
「…がんばれ、少年。…もう1回ポーカーやるか」
「いいですよ、勘違いは後で全力で解きますから。」
そして、嵐が去った後のポーカーが始まった。
ラビが、アレンの異様な強さに疑問を抱き、アレンに質問した。
「(どゆことさ?お前異様に強くない?アンラッキーボーイのハズじゃ)」
「(イカサマしてますもん)」
「(マジ?!お前そんなキャラ?!)」
「(先に仕掛けてきたのはあっちです。カードで負ける気はしませんね。修行時代、師匠の借金と生活費を稼ぐために、命がけで技を磨きましたから)」
「(技って…)」
「(博打なんて勝ってなんぼ…容赦はしません。あっちだって、3人グルでやってんですからおあいこですよ。)」
「(アレンが黒ーい…。お前一体どんな修行時代おくったんさ…)」
そして、アレンがまた勝ち続けた…。
その頃私は、別室のエアリーデの元に案内したクロウリーに今の事情や離れた後の経緯を説明した。
再開を喜んで、涙を流したクロウリーに、エリアーデもつられて泣いていた。
「(にしても…ラビの無線から聞こえた二人の声が…)…エリアーデ、クロウリーをよろしくね。私は、アレン達を探してくるから。」
「え?わかったわ。春華、ありがとう。」
「私からも、礼を言うである。本当に、ありがとう…。」
「いいえ、約束したんですもの。仲良くしててくださいね?」
そう言って、私はアレン達の方に戻った。
さっき、『キリレンコ鉱山』ってアナウンスが入ったから、ティキ達が降りるハズだし。
[*黒白][銀灰#]
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