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灰色綺譚
さぁ、追おう3









『そっか。』


「ごめんなさい…勝手なことして。」


『え?あ、怒ってないよ?春華ちゃんは、二人の想いを尊重して、願いを叶えてあげたかったんだよね?』


「はい。あまりに悲しかったので…つい。」


『ううん、いいよ、春華ちゃんはそれで。春華ちゃんが、そうしたかったんでしょ?なら、謝んなくていいし、僕もその判断が間違ってるとは思わない。』


「…室長…。」


『ん?何?』


「ありがとう…ございます。コムイお兄ちゃん。」


『ふふっ。春華ちゃん、少し僕に対する感情表現が豊かになったよね。あ、そういえば、無線ゴーレムもファインダーもない状態で、どうやって今連絡してるの?』


「え?無線ですよ?」


『ゴーレムいるの?アドレスを誰も知らないんだけど・・・。ソカロ元帥も知らないって言うし。いつ支給されたの??』


「え?ゴーレムって何の事ですか?私のはイヤーカフスで、自作なんですけれども。というか支給されるんですか?」



ごめんなさい、コムイ。

支給品だってことを知らなかったフリさせて頂きます。



『え?支給品ってことを知らなかったの?』


「アレンにはティムが最初からいたので、みなさん持ち込みなのかと…」


『ごめんねぇ…春華ちゃん。まさかの展開で、こっちもビックリしてたんだよ。いつも連絡取れてたから、気付かなくて…』


「ユウ達ティエドール部隊の3人には、連絡取りたくて受信機渡したんですけどね…。一部のファインダーにも…。」


『え?みんな気付かなかったんだね…まさかそんなコトになってるなんて。今更だけど…無線ゴーレムいる?』


「私は要らないので、エリアーデに支給してあげてください。室長と班長の分を作ったのが、渡し損ねて私の部屋にあるんですよね。金色のイヤーカフス。」


『そうなの?どうすればいい?』


「私の部屋に入れますか?部屋に入れるなら、テーブルの上の名前の書いてある小さなジュエリーケースに、イヤーカフスが入ってますので持って行ってくださると、今すぐ帰れないので助かるのですが…。」


『あ、室長はマスターキー持ってるから入れるよ〜。僕とリーバー君の貰っとくね。ねぇ、それって何パターンあるの?』


「え?メインの私の白と、サブメインの金色に受信機の銀色です。」


『そうなの?春華ちゃんって科学者としてもOKだよね。詳しいスペック聞いていい?』



それから、アレンに説明したように『ゲート』機能を魔術だと言い換えた方の説明をした。



『録音・録画もビックリしたけど、受信機ですら半径100Kmってスゴイよ。今度、設計図見たいなぁ。』


「じゃあ、コムイお兄ちゃんが、ホームでオカエリって言ってくれた時に渡します。」


『ふふっ。じゃあ、僕は春華ちゃん達が帰ってくるまで仕事しながらお留守番してるね。じゃあ、ホントに気をつけてね?いってらっしゃい、春華ちゃん。』


「いってきます、コムイお兄ちゃん。」





そして、無線を切った。




「春華、とても楽しそうね。」


「うん、今度エリアーデも帰る場所が本部になるんですよ。アレイスターとまた、忙しいと思うけど一緒に暮らせます。」


「そうね、楽しみだわ。人間の生活。」





私はその後、アレン達を探すために個室を出た。


黒いアレンがポーカーしてる現場につくまで、あと少し。














[*黒白][銀灰#]

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あきゅろす。
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