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まあそれも、三人の連携が凄いからであって。

何が凄いって、次に誰が何をするって特に言われないまま事が進んでいくから心の準備をする必要がない。
身構えている間に色々と考えてしまう俺にとってはそれが意外と有難かった。

彼らの言動に羞恥心を感じて抵抗する…ってのは正直もういいかなって思い始めていたんだ。
そのせいで余計に自分の首を絞めることになるって気付いたから、この人達に全てを委ねられるならそっちの方が楽だと思った。

まあそうは言っても、あんなにも躊躇っていたことをすんなりと受け入れられているのは、何も抵抗するのが面倒になったからだけじゃない。
それぞれが俺に向けてくる視線と言葉の甘さ、俺に触れてくる手の優しさから愛情を感じ取って嬉しくなっているからでもある。


「ちゃんとご奉仕出来て偉いね」


いい子、と一際甘い声で囁いた直輝さんに耳の裏を擽られ首をすくめた。

今は尊さんの方を向いているから反対側にいる直輝さんがどんな顔をしているのかは分からない。
でも多分、くすぐったくなるくらい甘い表情をしているんだろうな…と考えていたら、尊さんが「手も使っていいよ」と言って顔を動かす自由を与えてくれた。

それに甘えて尊さんのソレを手で握ってから視線の方向を変えると、予想通りの表情を俺に向けていた直輝さんが「いい子の詩音くんには俺からご褒美をあげる」と言って俺の胸元に顔を埋めた。
それまで指で弄られて少しじんじんしていた乳首の上を生温かく滑った感覚が這って、思わず身体に力が入る。

尊さんのソレを握っていた手にも力を込めてしまい、横で尊さんが低い声で唸った。


「あっ、すい、ません…」

「ん、大丈夫。乳首舐められるの気持ち良かった?」

「う…」


尊さんにされた訳じゃないのに、彼に対して小さく頷いてしまった。
それを見てふっと笑った尊さんが「ちゃんと気持ち良いみたいですよ。そのご褒美」と直輝さんに対して言葉を掛ける。
それに促されるように直輝さんがそのまま乳首を舐め始めた。


「あっ…や、待ってそれっ…あぁっ」

「詩音。気持ち良い時はちゃんと気持ち良いって言わないと」


俺の頭を撫でながら優しく諭すような口調で語り掛けてくる尊さんに僅かに羞恥心を煽られた。

乳首を舐めているのは直輝さんなのに、尊さんに言われていると思うとなんか変な感じがする。


「あっ……き、きもちい…」

「どこが気持ちい?」

「っ…乳首…っあ…」

「じゃあほら、乳首気持ち良いですって言ってみて」

「ッ…んっ…乳首…っ…気持ちいい、です…っ」


尊さんの言葉をそのままなぞって口にすると、一度顔を上げた直輝さんが「よく言えました」と言って微笑んでから再び胸元に顔を埋めた。

その後、唇で挟まれた乳首をじゅうっと吸われて身体が大きく跳ねた。
まるでもっとしてと言っているみたいに直輝さんの口に乳首を押し付ける格好になって、完全に意識が逸れてしまった手から尊さんのソレが零れる。


「自分で押し付けちゃって、やらし」

「うっ、あ、だって…っ」

「褒めてるんだよ。やらしい詩音がもっと見たいから、そろそろ徳川さんにも頑張って貰おうな」

「んっ…?」


さっきから尊さんに誘導されっぱなしの意識を徳川さんに向けると、俺の足元に座って無表情でこっちを見ている彼と目が合った。
それからちらっと尊さんに視線を投げた徳川さんが「まだ早いんじゃない?」と投げ掛けると、尊さんが「早い内に確かめといた方が良いでしょ」と返す。

二人がやり取りしている間も直輝さんに刺激を与えられ続けていたせいで、俺の意識は早々に乳首の方へと引き戻されていた。
だから二人の間でどんな意思の疎通が図られていたのか俺は知らない。


「詩音くん。少し冷たいかも知れないけど、最初だけだから」


少しして、徳川さんの落ち着いた声が聞こえた後。
冷たくてぬるっとした液体のようなものがお尻の穴に触れてびくんっと身体が跳ねた。


「ッ!?やっ、なっ…?」

「落ち着いて。痛くないようにゆっくり解すから、詩音くんも力を抜いて」


初めて抵抗するような素振りを見せた俺に徳川さんが変わらず落ち着いた声で話し掛けてくる。
それでも液体を塗り込むみたいにお尻の穴を弄ってくる指の動きは止めてくれないから、意思に反して俺の身体はガチガチに強張ってしまっていた。


「ん、う、やだ、徳川さ…っ」


力の抜き方なんて分からなくて軽く混乱していると、突然乳首と下半身に快感が走った。

見たら、俺の胸元に顔を埋めたままの直輝さんの手が俺のアソコを握ってゆっくり扱いていて。
その時「あぁっ!」と俺の口から甘い声が漏れたのを聞いてすかさず「詩音、こっち向いて」と声を掛けてきた尊さんが身体を屈めてキスを仕掛けてきた。


「んんッ!」


見事に意識が分散したお陰でさっきよりは身体から力が抜けたらしかった。
その隙を狙って徳川さんが指先を中に入れてきたけど、再びそっちに持っていかれそうになった意識を尊さんと直輝さんが甘過ぎる快感で繋ぎ止めてくれる。


「んっ、あっ…」

「詩音、目開けて」


尊さんに言われるままにぎゅっと閉じていた目を開けると、妖艶な表情をした尊さんが「舌出して」と囁きかけてくる。
それに従って舌を突き出したら、尊さんの唇ですっぽりと覆われそのまま軽く吸い付きながら顔を上下に動かされた。


「あ、あっ…は…ッ」


直輝さんが手でやってることと同じようなことを舌に対してしてくる尊さんに怖いくらいに興奮を煽られた。

と言うかもう、乳首を舐められながらちんこと舌をそれぞれ手と唇で扱かれて、お尻の穴には指を入れられて。
こんな状況に興奮するなって方が無理だ。

初めてだとかそんなことはもうどうでもよかった。
とにかく全身が気持ちよくて、身体の中に埋められた指に対する恐怖も段々と感じなくなっていって。

そんな俺の変化は周りの三人もしっかり感じ取っていたようだ。

尊さんが深いキスを止めたと同時に直輝さんに与えられていた刺激も止んで、強制的に徳川さんの指だけに意識を向けさせられた。
もう少しでイきそうなくらいまで高められて完全に息が乱れた状態でぼんやりと足元に目を向けると、俺と目が合った徳川さんがふっと口元を緩める。


「僕の指、奥まで入ってるの分かる?」


言うと同時に中を引っ掻くように指先を折り曲げられ、お尻にきゅっと力が入った。

その瞬間、それまで無理矢理感じないようにして貰っていた苦痛が一気に押し寄せてきた。
でも、引き攣った声を上げてシーツに縋り付いた俺を見ても、今度はもう誰も甘やかしてくれはしなかった。




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あきゅろす。
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