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俺はこの後お尻に指を突っ込まれるだけじゃなくて尊さんに対して初フェラをしてあげて、更には俺も残りの二人のどっちかに初フェラをされるってことだよね?
しかもフェラだけじゃなくて全身愛撫されるみたいなこと言ってたよね?
それを三人同時に一気にしちゃいましょうってことでしょ?
「そっか…俺の命日は今日か…まだ二十歳になったばかりなのになぁ…」
遠い目をしながら嘆くと直輝さんが優しく微笑みながら「詩音くんの二十歳はこれからだよ」と謎のエールを送ってきた。
全くもって勇気付けられないわ。
「俺はこれでも一応、詩音くんが二十歳になるまでは色々と我慢してたんだよ」
「…だからって二十歳になったその日に解放します?」
「俺だって本当はもっとちゃんとした形で気持ちを伝えるつもりだったけど、あの日は詩音くんが上半身裸で出てきたから」
「それは聞きましたよ。でも下半身じゃなくて上半身ですよ?別に男同士なら普通じゃん」
「普通じゃないからそうなったんでしょ。この際だから自白するけど、…いや、さっきも言ったか。俺はずっと詩音くんの乳首を開発したいと思ってたんだよ」
「へえ、そうなんですね」
魂の抜けた声で「ど変態じゃん…」と呟くと、予想通り「もう知ってるでしょ」と返された。
知ってるけどそこまでとは思わなかったんだよ。
ずっと乳首を開発したいと思ってた、なんて台詞は恐らく殆どの人が生きている間には聞くことのない台詞だろう。
あとお願いだからその顔で言わないで欲しい。
直輝さんは変態とは真逆の紳士っぽさが売りなんだから。
そんなことばっか言ってたら森野一派のおばちゃん達がショックで寝込んじゃう。最悪引越しちゃう。
「森野さんに乳首好きのイメージはなかったなぁ」
「ああ、そう言う訳でもないんだよね。前にちらっと詩音くんの乳首が見えたことがあって、」
「なにそれいつ」
すかさず突っ込むと「それは、まあ」と宥められた。
言えよ。この際だから自白するって言ったじゃないか。
「その時はもう詩音くんのことを好きになってたんだけど、詩音くんみたいな子が乳首弄っただけでイってたら相当えろいよなあって言う想像から…まあ」
「まあ、じゃないです。俺がチクオナしてるところを想像してたって言ってたのはマジの話だったんですね」
「ああ、うん。ちょっと確認するけど、チクオナって乳首でオナニーするって意味で合ってるよね?」
「逆にそれ以外の意味ってなんですか?」
「いや、普通は多分、チクニーって言うから」
「ちくにぃ…?」
そうなの?って目を徳川さんに向けたら「そんなこと言いながら僕を見ないで」って言われたから、その台詞はそっくりそのままお返しするわってなった。
徳川さんの方がよっぽどだったからな、って思ってるタイミングで尊さんが「徳川さんはそう言うの何かないんですか?」と要らないパスを回した。
あったとしても聞きたくないから耳を塞ごうとしたのに、躊躇いなんて全く感じられない速度で徳川さんが「顔射」と答えたから死んだ。
柳沢詩音は本日昇天いたしました。
「ははっ。まさかの顔射だった。意外過ぎますね。徳川さんってS?」
「いや、別に。ただ…」
そこで言葉を切った徳川さんがちらっと俺を見た。
そうやって俺の反応を確認しながら言うのは止めて欲しいし、尊さんも勝手に情報引き出して一人で楽しまないで欲しい。
「…なんですか。俺の顔なら別に汚してもいいだろうとでも思ってるんですか」
「そんなこと思う訳ないよ。それはあくまでも願望で、寧ろ絶対に出来ないと思ってるから」
「あー出来ないと思うと逆にってやつですね。分かるなあ。俺もぶっちゃけますけど、流石に厳しいかなあって思いながらも、詩音にイラマしたいなあって思ってて」
おい。おいおい。
訊いてないことまで勝手に喋るな。ぶっちゃけるな。
しかもさらっと爆弾発言してんじゃないよ。
なんだイラマって。イラマチオのことか。
俺あんな残酷なことしたいと思ったことないよ。
される側はもっとない…!
「成る程ね。あっさり引くから何を企んでるんだろうと思ってたけど、そう言うことね」
「やだなぁ。何も企んでませんよ。詩音の反応次第ではいけるかなって思ってるだけです」
直輝さんの投げ掛けを聞いてはっとなって振り返ったタイミングで尊さんが素敵な笑顔でクソみたいなことを言ったからドン引きしてしまった。
「尊さんの鬼。悪魔。ドSあざとイケメン」
「最後のは褒めてる?」
「俺はMじゃありません。よって褒めていない」
「ふうん?そっか。じゃあ一から教え込む」
「ひいっ」
この人マジでドSじゃん。
普段は色んな所で清涼感振り撒きまくってるくせに、マジもんの野獣じゃん。
…そう言えばトゥンカロンくれた時にもそんな感じのこと言ってたな。
俺が噎せた後に、苦しそうな顔を見て興奮したとかなんとか。
「もしかして尊さんの野獣スイッチって、俺の苦しむ顔…?」
「お。まあ、ほぼ正解かな」
「ほぼ」
「苦しいって言いながら泣かれたりしたらやばいだろうけど、このちっさいお口で何かを一生懸命頬張ってる顔見るだけで興奮するから」
”このちっさいお口で”の辺りで口の中に指を突っ込まれ「っんう」って声が出た。
それを無視して俺の口の中を弄り始めた尊さんに他二人も触発されたみたいで。
「俺達もさっさと決めようか。どうする?どっちがいい?」
「…そうですね。本番は譲ってもいいですよ」
「いいの?ありがとう。じゃあ今日は徳川くんが指で慣らすってことだね」
「それだけだと徳川さんが可哀想ですよね。徳川さんは追加で…そうですね、詩音に手で扱いて貰ってそのまま顔射するのはどうですか?」
「ッ、んな――」
「ってなると顔射フィニッシュになるから、それまでここは俺がいっぱい気持ち良くしてあげる」
そう言って耳元で笑った尊さんが指をもう一本口の中に突っ込んできた。
二本の指で挟まれた舌を軽く引っ張られ、ぬるぬると唾液を絡めるように弄られて顔から火が出そうになる。
こんな、まるで目の前の二人に見せびらかすみたいに舌を突き出して、尊さんの指に好き勝手されて。
死ぬほど恥ずかしいのに、怖いくらいに雄の顔をしてじっと俺を見つめている目の前の二人から俺も目を離すことが出来ない。
「ふ。ちゃんといい子にしてる。ここ気持ち良い?」
舌の裏側を擽るように触られ、俺が何か答えるよりも先に「それとも二人に見られて興奮してる?」と意地悪な投げ掛けをしてきた尊さんに、直輝さんが「両方だよね」と勝手に答えてしまう。
「詩音くんのこんな顔が見られる日がくるなんてね。ずっと見ていられそうだけど、俺も詩音くんを気持ち良くしてあげたい」
「じゃあ今の内に詩音の部屋に移動しときましょう」
「ここでするの嫌だろ?」と訊かれたから頷いたら口の中から指が引き抜かれた。
尊さんの指と俺の舌を繋げていた唾液が途中でぷつんと切れて口の周りを汚す。
それを指で拭ってその指を舐めた徳川さんが、甘やかすような表情で「連れて行ってあげる」と言って俺の身体を軽々と抱き上げた。
俺にはもう抵抗する気力なんてもう残っていないようだ。
もう好きにしてくれ…と思いながら徳川さんの背中にぎゅっと抱き着くと徳川さんが笑ったような気がした。
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