3.31 午後11時




「ねえフィン、明日はエイプリルフールだね」

(そういえばそうだね。ハンナちゃんは何かするつもりなの?)

「ノルに吐こうと思ってる嘘はあるけど怖いから迷ってる」

(うーん、それなら僕と組むのはどう?)

「例えば?」

(お互いに入れ替わったフリをするとか)

「おー、それ面白いね!でも誰か似たようなこと考えてたりして」

(まさかぁ)

「あ……」

(どうしたの?)

「今窓の外に、星のステッキを持った眉毛に難ありの天使らしき人影が」

(……やたら具体的だね。ハンナちゃん疲れてるんだよ)

「そうかも。今日もノルウェーにいっぱいいじめられて疲れちゃった!」

(ふふ、それじゃあそろそろ寝ようか。おやすみ、また明日ね)

「うんおやすみ。フィン、起きたらフィンは私だからね」

(はーい、じゃあね)

(じゃあね)











天使は聞いている


「ふーん……入れ替わりか。面白そうじゃねえか。ちょっくら奇跡、見せてやるか」

白い棒の先に星の付いたシンプルなステッキを眺めながら、イギリス……もといブリタニアエンジェル(ブリ天)は、独りニヤリと微笑むのだった。






「ほあたっ」




あきゅろす。
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