「んん……誰?でんわ………アイス?」
『ハンナ!無事?!』
「無事って何が?スヴェーリエの撮ったにゃんこは無事じゃないくらい可愛かったですが」
『何それ意味分かんない。寝てたでしょハンナ』
「ごめん、リコリス食べてる内にうとうとしちゃって……」
『まあ無事なのは分かったよ。ところで、今誰かと一緒?』
「ううん一人。後でみんなの所に戻ろうとは思ってるけど。……ノルウェーのお友達がノルウェーがヘコんでたって言うから謝りに」
『―――ハンナ、僕が今すぐ迎えに行くから家の中で待ってて』
「迎えに?何で?フィンんちくらいすぐ行けるよ。それにアイスと違って方向音痴でもないから!」
『あぁ、話す順序間違えた。あのね、落ち着いて聞いて。……僕たち以外のフィンの家に集まってた人が消えたんだ』
「それってノルウェーとフィンとスヴェーリエとトルコ……。僕、たち?」
『エストニアも消えた。僕とおじさんが助かった』
「そんな……一体何があったの?」
『僕にもわからない。会場が荒れてたから、誰かに襲われて攫われたんじゃないかと思う。何だか悪い予感がして、トイレしに行ったおじさんを引き留めに会場から離れてる間に』
「嘘でしょう?だって、まずスヴェーリエがいるんだよ?それにフィンだってすぐにやられるコじゃないしノルウェーだって……」
『うん。それで、行方不明なのはノーレ達だけじゃないみたいなんだ。ダンもいないし……どうやら世界中で僕たちみたいなのが次々に狙われてるらしい。だから、安全の為に集まろうってことになってるんだ』
「あ、デンマークはねアイス………」
『ハンナも危ないんだ、分かってる?だから迎えに行く。僕が着くまで油断しちゃだめ。いい?』
「う、うん」
『やんちゃしてた頃の斧もちゃんと出してきておいてね』
「わかった……でもスヴェーリエもやられたんなら、私じゃ叶わないんじゃない?」
『無いよりマシでしょ。もし変な奴が来たら、僕が着くまでの時間稼ぎくらいにはなるだろうから』
「早く来てね、アイス」
『分かってる。ハンナは絶対家から出ちゃだめだよ?あと可愛い猫とかが入りたがっててもいつもみたいに窓とかドアとか開けちゃだめだからね!』
「そんなに心配しないでいいよ!すっごくわかったから!もう。アイスはいつからそんなに心配性になったんだか………。あ、ノルウェーみたいなにゃんこ!外寒いでしょう、おいでー」
『えっちょっとハンナ!話聞いてた?!窓もベランダも玄関も開けちゃだめだって…………って切れてるし』
空回る心配
「なにが分かったんだよ、ハンナのばか………!!……お願いだからハンナだけは、無事でいて……!」
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