照れ屋な妻と過保護な夫




「あれ?ノル君、ハンナちゃんは?」

「今来る」

「ノルウェー、帽子忘れてったよ帽子ー」

「ん。あんがとな」

「あっ!ハンナちゃんモイ!」

「モイー。ってフィン何持ってんの!カメラ?!」

「そうだよ、クリスマスだから世界中の皆さんに映像とお話をプレゼントしようかと思って」

「……もう回ってる?」

「え?うんもうとっくに。 あ、こちらノル君と奥さんのハンナちゃんです」

「ん。」

「う、映さないでよぅ恥ずかしいから!!」

「あー、ノル君の後ろに隠れちゃった。ハンナちゃんの姿を映すのは至難の業なんですよ」

「ノ、ノルウェーっ。フィンはカメラ切った?もう出れる?」

「まだだ」

「ハンナちゃんは必死にノル君にしがみついています。こんなにくっついてるのは僕ら北欧もなかなか見れません」


「ああー!回り込んで来ないでよー!」

「くるくる回ってハンナちゃんは今ノル君の正面側に隠れてまーす」

「生放送やだあああ」

「……フィン。ハンナがめんげぇのは分かるけんちょも、そこまでにしてくんにがい」

「あ、ごめんね。ついつい。――ハンナちゃん、もうカメラ止めたから出て来てくれる?」

「ほんとう?」

「うん。僕もハンナちゃんに嫌われたら悲しいからね」

「はぁ良かった。……あのー、ノルウェー?もうぎゅってしてくれなくていいよ。もうカメラ止まったって」

「俺はまだぎゅってしてたい」

「もう………あっフィン嘘吐いたでしょう!カメラ起動してる!音!」

「ちがうちがう。花たまごのお腹の音だって」

「ちがいますよー」

「花たまご違うって言ってるじゃない!……もう帰る!」

「おひゃあああ!待って、ハンナちゃーん!」

「おい」

「何?――…んんっ!」

「虫除け」

「〜〜〜〜〜!!」

「ノ、ノル君ってこんな人だったっけ……?」

「全世界放送でイチャイチャですね」

「ノルウェーなんか大っ嫌い!!!」

「……………!!」



「あれ、どうしたのノーレ?」

「ちょっとイタズラが過ぎたというか……ね?」

「何でフィンまで気まずそうにしてんの」








みったくない!








「ん。なじょしたハンナ?」

「あ、スヴェーリエ。なんでもないよ!」

「顔真っ赤だど」

「知らない方がいいこともある」

「……。まあこの写真さ見で落ち着け」

「にゃんこ!!!」



あきゅろす。
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