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初冬

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今すぐどこかに行って
そうしないなら殺すわ
だって貴方はどうせ
私を置いていくから


頬を打つ風は酷く冷たい
舞う赤髪は景色を隠して
白い息は誰のものかしら
貴方ではない
貴方ではない

美しいものは嫌い
私を醜くするから

今すぐどこかに行って
そうしないなら殺すわ
だって貴方はどうせ
私を置いていくから



風になれたなら
火になれたなら
水になれたなら
土になれたなら
全て受け入れ
流れに従うのに

どうして私達は泣くの
生きるほどに汚れてく

今すぐ忘れてしまって
もう未来は誰にも守れない
落ちていくだけならば
永遠に満たされぬのなら


白い絶望の海で
貴方の痕を洗い流すの
感情なく生きて
涙など枯れ果て
全てに抗うことなく
全てを受け入れたら

きっと苦しみは消え失せる

だけど本当は知っている
もう手遅れということを


今すぐどこかに行って
そうしないなら

貴方を殺すわ