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拍手9


「〜♪♪♪」


鼻歌を歌いながら、大広間までの道を歩く。スキップしたい程のテンションだったが、流石にそれは回りの生徒から変な目で見られるので我慢した。

しかし、今日は『何かいいことでもあったの?』とよく尋ねられる日だった。要は、スキップをしなくても私の機嫌がいいことは、回りにだだ漏れなのだ。



「やっぱり、綺麗な緑色♪」


大広間に到着すると、そこには美しい限りの緑色と銀色が広がっている。
スリザリンのシンボルカラーが大広間いっぱいに飾られており、今年の最優秀寮はスリザリンであることを物語っていた。






「リドル先生ー!」

「……やはり忘れていなかったか…」


大広間での校長先生の話と夕飯を終え、私は早速リドル先生の部屋へとやってきた。


「当たり前ですよ!!私が先生との約束を忘れる訳ないじゃないですか!!」

「忘れていてくれれば、どれ程嬉しかったか…」

「酷いですよ!あ…でも、先生がそんなに渋っているということは……」



はあ、とリドル先生がやれやれといった様子で大きな溜め息を吐く。
ぽいっと渡された紙を見れば、何とも言えない悔しそうな字で95、と書かれていた。



「お前、一体何処まで勉強したんだ?こんな問題は一年生には解けないだろう!」

「一年生のテストに一年生が解けない問題を出すなんて、酷いですよ!!」

「…ふん、……このテストの平均は21だ」

「と、言うことは……?」








先生と私がした約束。
それは寮点を50点あげ、闇の魔術に対する防衛術のテストで最高点を取ることだった。



「はぁ…お前が最高点だ。何と言うか…よくもまぁここまで勉強したな」

「…っっ、やったぁ!!!!!」

「約束通り寮点を50点…正確には51点あげて、スリザリンを優勝にも導いたしな。驚きを通り越して、呆れた」



バカにしたような口調で先生は言うが、顔は何処と無く悔しそうだ。無理だろうと考えていた予想が外れたからだろう。

しかし、先生の言った条件を満たしたことはもう事実なのである。
にこにこ、と隠しきれない笑いを携えながら、私は先生にゆっくり尋ねた。



「プレゼント、頂けますよね?」

「……仕方ない…」

「ありがとうございます!何を頂けますか?」

「そうだな…」



顎に手を当てて考える仕草すら、先生は美しい。先生に会いに行く暇も惜しんで勉強した甲斐があったと、染々考えていた。















「では、今晩泊まりに来い」





リドル先生が考えた末の発言に、私の「えぇえぇぇ?!?!」と発狂したのは言うまでもない。
私は勝負下着を準備する為と、ボディを完璧に磨く為に急いで部屋に飛び帰った。



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