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家に帰ると友梨がいた。


『お帰り山本。』

「お、おう…。」


オレはいますげーびっくりした顔をしているのか、友梨は苦笑いだ。
親父が言うには家族のいない友梨を暫くの間引き取ることになったらしい。
『お世話になります』と丁寧にお辞儀をした彼女にオレも慌てて礼を返した。


『家事は全般的にできます。なんでもやるので言って下さい。』

「じゃあ、洗濯物をこれからお願いできるかな。」

『わかりました。』

「男だけの生活だったから助かるよ。洗濯はオレも武も苦手でいつも皺だらけにしちまってな。」


一通り家の中の説明はオレが学校にいっている間に済んだみたいだ。
友梨の部屋はオレの隣の空いていた和室になった。
ツナの家で会って以来ちゃんと話していないから、夕飯の後友梨の部屋に訪ねてみることにした。

ノックをするとすぐに『どうぞ』という返事が返ってきた。


『山本、どうしたの?』

「ツナの家ではあんまり話できなかったからと思ってな。少しいいか?」

『うん、いいよ。』


友梨は部屋にもともと置いてあった座布団を出すと座るように言って自分も座った。
荷物はもともと少なかったのか、来たばかりなのに部屋は綺麗に片づけられていた。オレの部屋とは大違いだ。


『それで?』

「うーん…。きたのはいいんだけど何も考えてなかったのな。」


一度きょとんとした友梨はしばらくすると笑いだした。
さすがに恥ずかしくて頬をかく。


『じゃあ、あたしが質問するから山本がそれに答える。それでもいい?』

「おう!」


友梨の質問は割と単純なものだった。学校は楽しいかとか、ツナや獄寺といつも何して遊んでいるのかとか。
オレが話すたびにコロコロと変わる表情がおもしろくて、つい長話をしていると明日の仕込みが終わった親父も入って3人で話をした。


「小さい頃の武はな、」

「やめろって親父!」

『いいじゃん、聞きたい!』


最終的にオレの恥ずかしい小さい頃の話になっちまった。
そこからさらにお袋の話になった。さすがの親父もしんみりとした雰囲気になる。


「生きていたら友梨ちゃんのこともすごく喜んだだろうに。」

『失礼かも知れませんが、どうして亡くなったんですか?』

「事故でね。」


親父は普段明るいけど、お袋の話の時は寂しそうに笑う。
オレがまだ小さいときに亡くなったから覚えてることは少ねーけど、優しくて温かかったのはしっかり覚えてる。

すっかり時間も立って結構遅い時間になっていた。
オレも親父も明日から早いし、友梨も一緒に並中に行くことになったらしいから話はお開きになった。


「オレは朝連で朝早く行くけど友梨はどうするんだ?」

『山本と一緒にいくよ。たぶん手続きとかあるだろうから。』

「同じクラスだといいな。」

『たぶん、同じクラスだよ。』


そうなるとわかっているような言い方だった。
オレもなんとなく友梨がそういうならそうなんだろうと思った。

明日からまた楽しくなりそうだな。







To be continued__





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あきゅろす。
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