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針槐
 

 新緑に積もる、雪のように白く小さな花房から、清廉な、それでいてとろけるような甘い香りが無風の空気の中、乾いたアスファルトへ垂直に落ちる。
 今日は一層陽射しが強い。
 夏を思わせる陽光の中、胸いっぱいに吸い込んだ香りが肺を灼くようだった。



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