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there were NO effect!!(クレシャ) 2000hitキリリク>>オカノさま
雲ひとつない日曜日。
クレアとシャーネはいつものように公園で待ち合わせをして、いつものようにのんびりとデートをしていた。
しかし、いつもとは違い、そんな2人の様子を眺める目があった。
―――何か、尾けてきてるな。
せっかくのデートなのに、とクレアは溜め息を吐いた。
放っておこうかとも思ったのだが、明らかに殺気を出してきてはいるのに何故かアクションを起こさない気配が気になり、首を傾げる。
すると、シャーネもその気配に気付いたらしく、心配そうな表情でクレアを見上げた。
シャーネの折角の息抜きの日なのだ。
不安な思いから緊張などさせたくはない。
「シャーネ、大丈夫だ。何もないから心配するな」
そう囁いて、軽く触れるようなキスをする。
その途端に頬を桃色に染めるシャーネ。
それとほぼ同時に膨れ上がる殺気。
――なんだ、気配の主は男か。
シャーネにキスしたら怒ったみたいだし、と勝手な解釈をしたクレアは、取り敢えず牽制しておくか、と、気配を感じる方向に向かってにやり、と笑った。
***
眺める、というよりは観察するように、その大きな金の双眸を見開いて、“それ”―――リーザは―正確には彼女の意識は2人の後を尾けていた。
…とてつもなくイライラしながら。
『なんなの、アイツら!!』
大好きなヒューイに言われたから来てみたものの、先程からの2人のイチャイチャっぷりにリーザは完全におかんむりだった。
ただ連れ立って歩くだけならわかる。
手を繋いだっていいだろう。
――でも、なんだってアンタたち往来のど真ん中で立ち止まって、キ、キ、キスなんかしてんのッ!?
案外と純情なツッコミは当然聞こえているわけもなく、2人は歩みを進める。
一瞬本気でチャクラムを飛ばしてやろうかと思ったが、ヒューイの言い付けを思い出しすんでのところでとどまった。
その時。
にやり、と、
確かにリーザに向って、
紅髪の男は、にやり、と笑ったのだ。
気付いたら、チャクラムはリーザの手を離れていた。
音もなく空気を切り裂いて背後に迫るそれを、これまた音もなく、いとも簡単に指で挟んで止めるクレアに、ぶちぶちと怒りが込み上げる。
リーザはヒューイの言い付けをすっかり忘れ、5枚のチャクラムで四方八方から襲い掛かった。
***
ぱしり、と指で挟み込んだ物体は、薄く鋭利な円盤。
クレアはそれを見て、ついこの間の馬鹿騒ぎを思い出した。
――なんだ、この間の赤目野郎の仲間か。
なるほど、と納得するやいなや今度は5枚ほどが飛来する。
――…大分気が立ってるな。何を怒ってるかは知らないが…
シャーネだけは渡せないな。
クレアは、ひょいひょいと摘むように円盤を受けとめながら、シャーネの顔を覗き込んで話し掛ける。
「シャーネ、そんな心配そうな顔するなよ。――ああ、ナイフも使わなくていいから。――え?自分よりも俺のことが心配だからって?そっか、…ありがとな。シャーネのそんなところも好きだ」
「……ッ!!」
「そうやって、すぐ真っ赤になるところも大好きだぞ」
「…ッ!!………、……ッ!!」
「キスも恥ずかしいのか。可愛いな、シャーネ」
「……。………」
「…そうか、ありがとな。愛してるよ、シャーネ」
そこまで言ったところで、クレアはふと例の気配がなくなっていることに気が付いた。
――まあ、俺たちの愛を阻むなんてことは不可能だからな。当然といえば当然の結果だ。
先程までの騒ぎを勝手に完結させると、何事もなかったかのように紅髪の男と黒髪の女は街の雑踏の中へと足を進めるのであった。
『こンのバカップル!!勝手にしてよ!!もう知らないッ!!』
彼女が踵を返したあと。
そこには、ひたすら甘い日常だけが残っていた。
(俺とシャーネの愛に勝てると思ってんのか?)
(いつか殺してやるんだからッ)
end.
***
お待たせいたしましたッ!!
オカノさまへの2000hitキリリクで、“クレシャ+リーザ”でした。
…なんというぐだぐだ…orz
やたら長くなってしまってすみません。
よろしければ、お持ち帰りください。
あいこ.
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