present for... sweet and sweet(クレシャ) 相互記念>>『Always』志記さま いつものように、仕事を終えてからシャーネの部屋を訪れたクレアは、小さな包みを取り出した。 「シャーネ、土産だ」 そう言って、シャーネの小さな手のひらにちょこんと置く。 「ガンドールの所に寄ったら、くれた。ニホンの菓子だそうだ」 包装紙のラベルには、製品名が書いてあった。 「“KONPEITO”―コンペイトウ?変わった名前だな。シャーネ、開けてみてくれ」 こくんと頷き、ラッピングのリボンを解く。 出てきたのは、とげとげした形の色とりどりの小さな粒だった。 (…?) 「…変な形だな。…本当に食物なのか?」 見れば見るほど奇妙なもので、その色の鮮やかさはドラッグに見えなくもない。 2人して考え込む。 「よし、」 ぽん、とクレアが手を打った。 「ガンドールの奴らが危険なものを渡すことはないと思うが…貰ってきた者の責任として、ここは俺が毒味をしよう」 そう言うと、ピンク色の粒をひとつ摘んで口にほおり込んだ。 緊張の一瞬。 「…う、」 突如、クレアが顔を歪めた。 どきりとして、シャーネは身を乗り出す。 (大丈夫…ッ!?) クレアは眉間にしわを寄せながら口元を手で覆うと、 「……あまい………」 と呟いた。 危険な物ではないらしいので、シャーネはホッとしたが、クレアは未だ顔をしかめている。 (…どうしたの?) 「うーん…これ、俺には甘すぎるんだよ。―――そうだ」 一変させて悪戯っ子のような表情でシャーネに向き直った、 次の瞬間。 シャーネの唇はクレアの唇に覆われていた。 突然のことにシャーネが目を白黒させていると、なにか硬いものが口内に押し込まれ、それと同時に口いっぱいに甘さが広がった。 キャンディーとはまた違う未知の甘さと、クレアによるキスの甘さ。 眩暈がするほどに長くて甘いキスが終わったときには、口の中の物はすっかり小さくなっていた。 「―――どうだった?」 目の前で楽しそうに訊ねるクレアを、シャーネは頬を真っ赤にして軽く睨んだ。 (甘くて、甘すぎて) (私が溶けるかと思った) end. *** 落ちらしい落ちもなく、すみません…。 お納めいただければ幸いです。 志記さま以外の方のお持ち帰りは、申し訳ありませんが禁止とさせていただきます。 あいこ. [next#] [戻る] |