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短編小説
1-7 ※
「今日はまだ彼氏来てないみたいだけど・・・。あ、もしかしてその準備中だった?だったら俺悪いことしちゃったね」

 そんな忍の心中など知らない勇といえば、1人で納得したようにしかしその割に手は止めずに話を進めている。

「彼氏には黙っといて。ね?その彼氏よりもっと気持ちよくイかせてあげるから・・・」

しかもよくよく聞けば勝手に忍に彼氏がいることになっているではないか。

「ちょ、待・・・っ!ぁ・・・嘘、だっ、あぁ!」

「女にしてはハスキーな声だなぁとは思ってたけど・・・まさかあの声の主が忍さんみたいな俺好みな人だったとは。俺としたことがさっさと挨拶に来ておくんだったなあ。それならまだ付け入る隙はあったかもしれないのに」

その言葉に「待った」を掛けようとして、しかし自分の世界に入ってしまっているらしい勇は聞こえておらず、有言実行というように、いもしない彼氏よりもっと気持ちよくイかせてくれようとしているらしい。

その言葉の通り先ほどの動きがほんの戯れにすぎなかったかの様に、張型の先端は的確に本人でもきちんと把握していないイイところを突いてくる。

「おぉっ、くぁあっ、あ!おおおおおっ」

「そーそー。こんな風に雄々しい雄叫び上げちゃってさ・・・ん?忍さん?」

 前立腺をぐりぐりと突かれ、自分でもなかなか感じることの出来ない内からの絶頂感に忍は体を弓なりに反らしながら、雄の先端から口の端から垂れる涎を止めることが出来ない。

気持ちよ過ぎてもう自分に彼氏がいるとこになってようが、相手が見ず知らずの男だろうがどうでもよくなる。あともう1つとんでもないことを聞いたような気もするが、それは都合のいい自分の聞き間違いだろう。

「・・・もしかして、あの声は全部忍さんのとか?忍さんに彼氏はいない?」

その問いかけも今の忍には聞こえていない様で、勇が動かす張型に合わせて腰を振り、今まで放ったらかしだった雄に快感で震える手を伸ばそうとしていた。

しかし、それは勇が許さない。

「ぐっ・・・!あっ、も、イきた・・・っ」

 その手を撥ね除け、壁についたままだった手でその忍の屈強な体に見合った大きくエラの張った、太く長さもある雄の根元を戒めると再度問いかける。

「忍さん、大事なことだからちゃんと聞いて。忍さんに彼氏はいない?」

そんな勇の顔は自分が望んでいる答えが返されることを確証して、楽しそうに緩んでいた。

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