平凡と俺様
罪な男です
どうやら英秀が生徒会室の前に立っていたのは「委員会が早く終わったから双龍くんを待っていようと思って(中略)」というわけらしい。・・・端的に言うと。
いや、だってそれ以外は殆ど英秀の妄想で出来てたから、さあ?俺の気持ちも察して欲しいよ、ホント。
ちなみに英秀は学級委員だったりする。まあ、見た目からしてそんな感じだよね?委員決めの時も率先して手上げてたし。
その学級委員の招集は顔合わせだけだったみたいだけど、俺はまだまだ終わりそうにない。
“誇り高き”生徒会の俺達には新学期といえどもやらなくちゃいけない仕事が山積みのようです。まあ、若干1名はゲームしてますけどね!
「俺、多分下校時間ギリギリまでこき使われると思うし・・・また夕飯の時にでも一緒しよ?」
待たせるのもアレなのでそうお断りをしたんだけど、ね。
どこの電波を受信したのか、何やら英秀は勘違いしたらしい。
「・・・っ!これがツンデレってやつだね!?双龍くんの気持ちはよく分かった。そんなこと言いながら実は僕に待っていて欲しい・・・
「いやいや、ホント!下校時間までまだ何時間もあるし、夕飯まで部屋でゆっくりしてなよ!な!?」
・・・う?そうかい?ああ!でも、やっぱり双龍くんはなんて優しいんだろう!増々す・・・ぅふご!」
それ以上は言わせないよ!?
本日3回目の肘鉄を決めた俺は、それでも幸せそうな顔で半歩後ろを付いてくる英秀に溜め息を隠しきれない。
いや、英秀を色んな意味で目覚めさせちゃったのは・・・多分、てか絶対俺なんだけどさ!
ああ、もう。本当俺ってば罪な男。
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