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平凡と俺様
皆仲良く、ほどほどに
「せ、きは・・・ああ、ちゃんとクラスが貼ってある」

 ささささと、忍者顔負けの忍び足で保護者席の脇を通り抜けた俺は、もしかしたら時代劇にスカウトされるかもしれない。

それくらい軽やかな歩みをイメージしていたのだが、実際は俺よりデカイ人を引き摺ってのことだったので、保護者の人は大注目だったけど。

しかも遅れて席に着けば、生徒達からも注目される始末。

 ち、遅刻したのは6割が帝臣のせいなんだからな!

あとの4割は兄ちゃんの長いお説教のせいで・・・いや、すいません。3割が兄ちゃんのせいで1割が俺のせいにしておこう。

それにさっき張り紙を確認したから、クラスは間違ってない筈だし。

何でだろ?やっぱしょっぱなから遅刻は拙かったかなぁと頬を掻こうとして、掴んだままだった佐藤君の手にぎょっとした。

こ、これか!男子校で入学式早々男と手繋いでるとか誤解されちゃった!?

 ぎゃー!と思って、手を振りほどいて、でも佐藤君は相変わらず顔面蒼白で放心状態だ。

やっぱあの兄ちゃんの嫌味は初心者にはキツかったよな。

俺だってたまに自分の存在意義を問いただしたくなるくらいだから、免疫のない佐藤君にはショックが大きかっただろう。うんうん。

 だけど、兄ちゃんあれで優しいところもあるから、嫌いになられてなければいいけど。

1-Sっていってたからクラスメイトだろうし、できれば仲良くなりたいんだけどな。

どうせなら兄ちゃんとも仲良くして欲しいし・・・ってそうだ、兄ちゃんには帝臣とも仲良くなってもらわないと。

ああ!でも、もしかしたらあの2人おホモ達な関係だったりするかもだったんだ!!!!

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