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平凡と俺様
A
「ぶふっ!」

「・・・ってぇな」

 本日2度目の声の出る壁ですよ!って違うでしょうが!

またまた俺は人にぶつかってしまったらしい。

しかも今回は相手が悪いようで・・・。

 一応平均ギリギリはある俺が思わず尻餅をついてしまうほどタッパがあって、それに。

「ああ゛?何してくれてんだ、テメェ」

出た!不良特有の”あ“の濁音!

どうやら俺は不良さんにぶつかってしまったらしいです。

 とにかくここは慰謝料を請求される前にドン引きされるくらい謝らなければ!

余所見していた俺が完全に悪いわけですし!

そう思い、バッ!と尻餅をついた体勢から顔を上げれば、あら不思議。

「・・・リンリン?」

「ああ゛!?テメ、どこでその呼び方・・・ってスズ!?」

何と、こんなところでお友達にばったりですよ。

「わぁ〜!久し振り!!相変わらず無駄にでかくて怖いな!」

「ウルセぇよ、テメェは相変わらずドチビだな、スズ」

「俺は平均なの!リンちゃんが大っきいだけでしょ!」

 このわしゃわしゃと俺の頭を玩具にしてるのは、実はあのタメのくせに禁煙に成功した例の奴。

ついでに言えば俺の頭を“撫でやすいサイズでいい感じに手にフィットする丸さ”なんて言ってくれちゃった友人なんだけど・・・。

「いやぁ、まさかリンリンにこんなところで会うなんて思いもしなかったよ、俺。元気してた?」

ホント、リンリンが白桜の生徒だなんて全然知らなかったし!

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あきゅろす。
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