平凡と俺様
A
「双龍・・・って何だその顔」
っていきなり振り返るなよな!
もし兄ちゃんにむかって“あっかんべー”なんてしていたことがバレた日には俺、生きていけねーよ・・・。
だからその顔から変顔に発展させた自分に自分で感動してしまった。
「まあ、今より顔に特徴が出ていいんじゃないか?」
しかしそんな俺の苦労を知らない兄ちゃんはそう馬鹿にしたように鼻で笑うと、手加減なしのデコピンをお見舞いしてくれる。
「だあっ!」
この暴力兄め・・・ってそれより聞き捨てならない台詞が聞こえたんだけど?
「誰が・・・」
「オラ、わざわざここまで連れてやってきたんだから後は自分で行けるだろ。俺は生徒会の仕事があるからな、お前と遊んでる暇はない」
顔に特徴がないだと!?・・・って。
「え!?兄ちゃん一緒に入学式出てくれるんじゃないの?」
「あぁ?お前は小学生か。入学式には出てやるけど、別にお前のためじゃねぇ。仕事だ」
何、兄ちゃんそれツンデレ?
っていやいやいや。兄ちゃんがそんなキャラなはずないじゃん!
しかしてっきり入学式についてきてくれるもんかと思ってたのに、生徒会の仕事か・・・。
「ふーん。にしても兄ちゃん生徒会なんて入ってたんだ」
初耳だな。
「まあ、俺はお前と違って優秀だからな」
へーへー!そうですか!そうですか!ちょっとでも感心した俺がバカだったよ。
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