私立月見里学園高等部
②
「ハイハイ！伊近、それについてはまた春人も入れて家族会議することにしましょう。それより新名がアンタに秘密にしてたこと、聞きたくない？」
可愛い可愛いと全くありがたくない伊近からの賛辞を止めてくれたのはいいんだが…母さん！家族会議は必要ないだろう？
それにそんな秘密だなんて…。
まあ周りに知られたくないのは本音だが。
「何！？新名の恥ずかしい秘密だって…っ！？聞きたい聞きたい！あーでも母さんちょっと待って…！心の準備が…！」
って特に恥ずかしくもないぞ？
んー…まあ恥ずかしいと言えば恥ずかしいのか？
「本当アンタも新名のこととなると途端キャラ崩れるわよね。春人と一緒じゃない。やっぱり15年も一緒に住むと性格まで似てくるのかしら？」
「新名は母さんの性格に似なくてよかったな…って痛ー！」
「一言多いのよ、アンタは！…もう、教えてあげないわよ？そしてGWは1人で留守番ねー。あと…」
そりゃねぇよ！と嘆く伊近に母さんはまたからかうように何か続けようとするが、さすがに伊近が不憫で口を挟むことにする。
「…母さん、話し逸れてる」
「あ、ごめんごめーん！早く説明しちゃわないとね。伊近にも新名と一緒にモデルやってもらうわけだし」
って今サラッと言ったよな、母さん…。
「は？モデル？」
それじゃ誰にも分かんねーって。
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