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私立月見里学園高等部
視線と、歓声と、
 2限、3限はいつも通りに授業が進められたのだが、問題は4限目。

タイミングがいいというか、悪いというか。その時間は英語の・・・加賀美の授業だったわけで。

全てを皆に喋ってしまった手前、少々気まずいな。なんてことを思っていたわけなんだが・・・。

 いざ授業が始まってみると、クラスメイトの加賀美に向ける視線のなんて冷たいこと。

いつもなら教室に入った瞬間、歓声が上がるのが常だというのに、起こるのはヒソヒソと囁かれる声だけ。

どういうことだ?という俺に向ける視線に対しても、やれセクハラだ、厭らしいなどと加賀美を非難する声でいっぱいで・・・。

仕舞いには授業そっちのけで加賀美が俺に土下座することが審議されたりと、気まずいを通り越して居たたまれなかった。いや、俺じゃなくて加賀美が。

 結局4限目は加賀美の土下座で締め括られ、昼休み。

された俺もやっぱり居たたまれない気持ちになりながら、数日ぶりに訪れた学食は相変わらずの盛況ぶりだった。

「あ゛ー・・・うぜ」

「コラ、永久くん。ホントのこと言っちゃダメでしょ」

とすれば気になるのが、目、目、目。

「わ、アレが1-Aの・・・すげぇな」

「空ちゃ〜ん!こっち開いてるよ〜」

「永久様!また僕達と一緒にお昼しようよぅ」

「キャー!渡辺くぅん!利津くん!カズくんも!みんなカッコいい〜!!!!」

「お、アレ月見里新名じゃん」

「智くんがこっち見た!」

今まで感じたこともないような視線の量に、一瞬息が詰まる。

他人事だと思っていた視線が自分にも向けられていると知った今、それは物凄く痛く感じた。

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あきゅろす。
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