私立月見里学園高等部
もしもシリーズ:龍之介×新名編[1周年]
Q.もしも龍之介と新名が付き合ったら?
「ハ―――ッニ―――ィィイイッ!!!!さあ!今すぐDalingの俺と熱いヴェーゼを交わそうじゃないか!!」
両手を左右に広げ、“さあ、胸に飛び込んで!”とばかりにキラキラという効果音がつきそうなほど満面の笑みを浮かべてる馬鹿・・・アレでも一応俺の彼氏だったりする。
俺は本当どうかしていたと思う。
こんな顔くらいしか取り柄のないようなウザイ馬鹿野郎をどうして一瞬でもカッコいいと思ってしまったのか・・・。
どうして告白をOKしてしまったのか・・・。
「龍之介、何回言ったら分かるんだ?」
もうこれで何回目だろうか。
コイツの所構わない迷惑な愛情表現を注意するのは・・・。
「おや?フフ・・・相変わらずハニーは照れ屋さんだね。仕方ないなぁ、だったら俺が可愛いスゥイートの胸に飛び込むまで・・・っ!」
そしてコイツが話を聞かないのも何回目か・・・。いい加減面倒くさくなってきたぞ。
相変わらず人の話を聞かないと言うか、自分のいいように解釈する天才と言うか・・・とにかく!
「百歩譲って今の発言には目を瞑ってやる。だけどな、TPOをわきまえろって言ってんだ」
「Time、Place、Occasion・・・だね。Haha!そんなもの俺達の前では全て霞んで見えるのさ。それとも焦らしてるのかい?そんなことしなくても、俺はいつでもハニーのと・り・こ、さ!」
ああ!もう、だから言った傍から抱きついてくるなっていうのに!
「龍之介!お前、いい加減にしないと・・・殴るぞ!」
―――ゴッ!
ていうかもう殴ったけどな。
「・・・Haha、Hahahahahahahaha!」
しかし結構本気で殴ったっていうのにどうやらこの馬鹿は痛覚までおかしいらしい。
「殴られて笑うなんて救い様のない変態だな」
「いやあ、やっぱり君のことが好きだなって」
「は?」
しかも凄い幸せそうな顔。
・・・意味分からんねぇ。
今の流れで何でそうなる?俺はただお前を怒鳴って殴っただけだよな?もしかして殴りどころが悪かったとか・・・。
「君くらいだよ?俺のこと怒鳴るなんてさ。ましてや手を上げるなんて。・・・君には俺が相澤龍之介だろうとなんだろうと関係ないんだよね。一個人としてまっすぐ向き合ってくれてる。俺は君のそういうところに惚れたんだ」
いや、そうか。コイツはこんな当たり前なことが特別な境遇にいたんだっけな。
そのときに見せる幸せそうな、少しはにかんだような笑顔と、この時ばかりは変態じみた台詞も鳴りを潜めた自然体の龍之介が好きだなと思ったから・・・。
「ア・・・ンタはアンタだろ?」
「ありがとう、新名」
「ん」
「・・・では、お互いの気持ちも確認し合ったところで・・・さあ!ハニー!今度こそ熱いヴェーゼを・・・っ!!!」
でも、本当俺どうかしてたよな・・・。
A.後悔先に立たず。気付いたら龍之介という荒れ狂う波に流されていました。
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